トレーラー乗りが本気で恐れる「4大パニック現象」! 知っておきたい原因と回避テクニック

トレーラーには、連結車ならではの特有の危険現象が存在する。スイングやスネーキング、ジャックナイフ、プラウアウト――重大事故につながりかねない4つの現象と、その原因や回避方法を紹介。

大型トラックを操るテクニックは、決して半端なものではない。しかし、それと一線を画す特有の構造を持つのがトレーラーである。この車両は、動力車として牽引するトラクタと、牽引される荷台のトレーラーによって構成されており、連結部分があることによってその動きは他の車両と大きく異なる。これを操るドライバーたちは、一歩間違えれば大惨事につながることを念頭に、危険と隣り合わせの中で日々走行しているのだ。

周知のとおり、トレーラーは大型免許があっても運転することができない。牽引免許を所持していなければならないのだ(車両の大きさに応じた免許を所持した上で、牽引免許を取得。ただし、被牽引車の車両総重量が750㎏以下の場合は牽引免許が不要)。それだけ、トレーラーは運転が難しいということである。実際に、トレーラーは以下のような特有のヒヤッとする危険現象が存在するのだ。

カーブで突然起こる「トレーラースイング」

コーナーリングのときなどにタイヤがロックして、後部のトレーラー部分が遠心力で外側に大きく振り出される現象。周囲の車線や歩行者を、一瞬で巻き込む恐ろしいトラブルだ。その原因は、主にカーブ走行中の急ブレーキや悪路走行中の制動にある。これを回避するコツは、クリッピングポイント(カーブを曲がる際に、トラクタやトレーラーの走行ラインがコーナー内側に最も近づく1点のこと)までに完全に減速しておくこと。曲がりながらブレーキをかけるのは絶対に避け、悪路や雨天時は十分に車間距離を確保して、「急」のつく操作を行わないようにする。

荷台が暴れるスネーキングとジャックナイフ

連結部を中心に、荷台が蛇のように左右にくねくねと揺れ動いて制御不能に陥る状態。悪化すると、勢い余って横転する危険がある。この現象が発生する原因は、偏った荷積みやタイヤ空気圧のバラつきのほか、速度超過・強風・路面のうねりなどである。これを回避するには、積み込みを左右均等・低重心になるように行うことや、空気圧チェックをしておくことが大切だ。また、走行中に強い横風を受けた際には速度を落とし、車両の安定を保つのが鉄則になる。

急ブレーキなどをきっかけにして連結部が折れ曲がり、車体が「くの字」になって操縦不能となる現象。折りたたみナイフ(ジャックナイフ)に形が似ていることから名付けられた。主な原因は、急ハンドル・急ブレーキといった「急」のつく操作や荷物の偏り。回避するためには、すべての操作を緩やかに行うことが基本になる。トラクタ側だけに制動がかかると発生しやすくなるため、状況に応じてトレーラー側の排気ブレーキや手動制動を活用するなど、連結車ならではの繊細なブレーキングが必要である。

ハンドルが効かなくなる「プラウアウト」の恐怖

前輪のグリップ力が失われて後ろから押し出される格好となり、ハンドル操作が不能に陥る状態。この現象が発生するのは、オーバースピードで旋回したり、後部から強い押し出し荷重があったりすることが原因だ。回避方法は、滑り出しを感じたら一瞬ブレーキを緩めること。前輪のグリップ力を回復させてから、ハンドル操作でラインを修正するわけだ。

このように、トレーラーの運転は半端なく難しい。ところが、街中で見かけるトレーラーの多くは、たいへん滑らかな走りをしているのである。その裏にはトレーラーの特性を熟知することでこれらの危険現象を予知し、緻密な操作と事前準備を行ってリスクに対応する、ドライバーたちのプロ意識が存在しているからなのである。

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