海上コンテナの扉付近に取り付けられた金属板がCSC安全承認板。国際輸送に使うコンテナの安全性を示し、承認番号や最大総重量、積重ね荷重、検査情報などが記載される。
CSCは「安全なコンテナに関する国際条約」

海上コンテナの扉付近を見ると、英数字がびっしり刻まれた金属プレートが付いている。代表的なものがCSCプレート、正式には安全承認板だ。CSCはInternational Convention for Safe Containers、つまり「安全なコンテナに関する国際条約」を指す。
コンテナは船、港のクレーン、トレーラー、鉄道など世界中で繰り返し扱われ、何段にも積み上げられる。外形寸法が同じでも、構造強度が不十分なら国際輸送の安全は保てない。そこで一定の試験・承認を受けたコンテナであることを示す情報を、外から確認できるようにしたものがCSC安全承認板である。
プレートには「この箱の限界」が書かれている

CSCプレートには、承認国や承認番号、製造年月、製造者の識別番号などに加え、最大総重量や積重ね試験荷重、横荷重試験に関する数値などが表示される。最大総重量は、コンテナ本体と貨物を合わせて許容される総重量の上限を示す重要な値だ。
扉周辺には別にTARE(自重)、NET(最大積載量)、CU.CAP.(内容積)などのマーキングもあり、似た数字が並ぶため混同しやすい。CSCプレートは「何kg積めるか」だけを示す銘板ではなく、このコンテナが国際的な安全基準に基づき承認されたことを示す身分証明書のような役割を持つ。
承認されたら永久に使えるわけではない

海上コンテナは港で吊り上げられ、船上で積み重ねられ、陸上ではトレーラーに載せられる。角部や床、扉、コーナーポストには長年にわたり大きな力が加わるため、完成時に安全でも劣化すれば危険になる。CSC条約では、使用中のコンテナについて定期的な検査や承認された継続検査計画に基づく保守点検が行われる。
プレートには次回検査時期やACEPに関する表示が追加される場合もある。港で見かける小さな金属板は飾りではない。世界中で同じコンテナを安全に積み、吊り、運ぶため、「この箱はどの条件で使えるのか」を共通ルールで示しているのである。
