UDトラックスのクオンでDPF再生が終わらない場合、低速走行による再生不足や手動再生の中断、エンジンの暖機不足などが考えられる。警告と再生条件を確認し、改善しなければ無理に走行せず整備工場へ相談する。
低速走行や短距離運行では再生が進まない
クオンの排出ガス浄化装置は、排気に含まれるすすをフィルターに捕集し、再生によって燃焼・除去する仕組みだ。現行世代の取扱説明書では「UDPC」と呼ばれる。一般にDPF再生と呼ばれる作業も、車両の年式や仕様によって表示や操作方法が異なる。
再生が終わらないと感じる要因の一つが、走行条件だ。市街地での低速走行、短距離運行、頻繁なエンジンの始動・停止が続くと、排気温度が十分に上がらず、自動再生が完了しないことがある。停車中に自動再生が中断され、条件が整った後に再開する場合もあるため、再生が繰り返されることだけで故障とは断定できない。
ただし、すすの蓄積が進み、メーターの警告表示が手動再生を指示した場合は、その指示に従う必要がある。警告を放置して運行を続けると、出力制限や装置の不具合につながる恐れがある。

手動再生は操作条件と中断の有無を確認
手動再生は、エンジンが十分に暖まった状態で実施するのが基本だ。2023年版クオン取扱説明書では、正常な手動再生は通常約30分で完了するとされるが、直前の走行状況や暖機状態によって時間は変わる。30分を過ぎただけで、直ちに故障と決めつけることはできない。
再生の際は安全な場所に停車し、駐車ブレーキを確実にかけ、変速位置をニュートラルにしてアクセルを踏まない。PTO装着車はPTOを解除する。こうした条件を満たしていなければ、再生が開始できない場合がある。再生停止スイッチの操作や途中での発進によって中断された場合も、再生は完了していない。
排気管やマフラーは高温になる。可燃物の近くや換気の悪い屋内では手動再生を行わず、車両ごとの取扱説明書に従って操作する。

警告が消えない場合は無理に繰り返さない
手動再生を適切に行っても表示が消えない場合や、通常より著しく長く続く場合は、再生条件以外の問題も疑われる。すすの過剰蓄積、排気系統や再生装置の異常など、点検が必要な状態かもしれない。再生で燃やせない灰分がフィルター内にたまり、定期清掃が必要になることもある。
クオンでは、排出ガス浄化装置に関する異常警告が表示されると手動再生できない場合がある。「整備工場へ連絡」といった表示が出たら、無理に再生操作を繰り返さず、UDトラックスのサービス拠点に相談する。「車両停止」の赤色警告が表示された場合は、安全な場所に停止して指示に従うことが重要だ。
再生時間だけで判断せず、警告灯の色、画面のメッセージ、再生が始まったか中断したかを記録して整備担当者に伝えると、原因の切り分けに役立つ。
