まるでロケット? フォークリフトの燃料あれこれ

物流センターを始めとする倉庫などで活躍するフォークリフト。重い荷物を持ち上げて運ぶ機能に特化した乗りものだが、効率よく動かすためには、熟練の技と知識が必要となる特殊な道具といえる。

そんなフォークリフトだが、外見は似ているものの実は動力が違うタイプがいくつかある。それは動力源と燃料の違いだ。そこで今回はフォーリフトの違いをエンジンや燃料の部分から説明していこう。

まずフォークリフトの原動力は、エンジン式とバッテリー式に分かれる。そしてエンジン式のフォークリフトはさらに、燃料別に「ガソリン」「ディーゼル」「LPG」「圧縮天然ガス」に分けることができる。つまりエンジンを積んでいても、種類によって使う燃料が異なるのだ。

一方でバッテリー式のフォークリフトはいわばEV。バッテリーに充電した電力を動力としているのだ。

どのフォークリフトを使うかは状況によって分かれるが、以下のようなメリットデメリットがある。

まずエンジン式だが、パワーやスピードに優れ、重量物の運搬に適している。特にバッテリー式では運べないほどの重量物も運搬することができるのが最大のメリットと言える。

エンジン式フォークリフトのなかには40トン以上の荷物を運べるフォークリフトもある。そして、バッテリーと比較すると連続稼働時間が長いことや、燃料の追加も短時間で終わるため作業効率もアップする。また車輌本体の価格もバッテリー式より安い車両が多いのもメリットだろう。

逆にエンジンが大きいためバッテリー式に比べて小回りが利かないことや、排気ガスが出るので狭い屋内での使用は不向きだと言える。燃料の重点や回数を考えるとバッテリー式よりランニングコストは高くなることもある。

ではバッテリー式はどうだろう。バッテリー式フォークリフトはリーチタイプ、カウンタータイプの2種類が代表的だ。エンジン式と違い排気ガスが出ないので、倉庫内など屋内で使用することに向いている。ただし、小回りが利くものが多く、パワーやスピードはエンジンに劣ってしまう部分もある。エンジン式とは違い、最大でも最大荷重は8.5トンの車輌が最大だ。

そのため大きすぎる荷物を運ぶのは不向きだが、その分軽快なフットワークが売りといえる。デメリットを挙げるとすれば充電の手間や稼働時間がエンジン式と比べて短いこと、さらにバッテリー交換時には費用が掛かる事などだ。

しかしエンジン式もバッテリー式も、活躍できる場所が違うのでどちらがいい悪いということではない。

もしフォークリフトを見かけることあれば、その動力形式の違いを観察して欲しい。後部にガスタンクを装着しているならエンジン式だが、なかなか迫力があってカッコイイのだ。

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