近づけるのか? 禁断の扇島

当サイトでも取り上げたことがある神奈川県にある「扇島」物流の拠点となる東扇島の隣に位置する人工島なのだが、一般人が入れないエリアとしても有名なのだ。そこで、今回はこの扇島に入れはしないが近づけるのか? という疑問を解決するために実際に扇島方面に向かってみたのだ。

まず扇島について簡単におさらいしておこう。

扇島は、川崎市と横浜市にまたがって作られた人工島で、その面積は約550万平方メートル。川崎工業地帯内に散らばっていた日本鋼管(現JFE)京浜製造所の工場を一か所にまとめて生産性の向上や公害対策を図る目的のために作られた島だ。そして全域が私有地であることから関係者以外が入ることができないのだ。

この扇島、地図で見るとわかるが高速道路が真ん中を突っ切っているものの、実際に走行していてもあまり内部を見ることはできない。タンクや煙突の間にちらっと見える、茶褐色のパイプが確認できる程度だ。

そこでまずは扇島方面にクルマを走らせてみる。もちろん扇島へは入れないので、その入り口となる場所へ向かうことにする。ゴールは「JFE扇島正門」だ。

ちなみにアクセスは以下のサイトで確認することもできる。

https://www.jfe-steel.co.jp/company/map/jfe/s_keihin.html

いざクルマを走らせると周りの景色が普通とは違うことに気が付く。まさに工場地帯を絵にかいたような風景だ(本当の工場地帯だから当たり前なのだが)。その密集した金属の造形美がメカ好きの筆者にはたまらないのだった。

無尽に走るパイプ類にもゾクゾクしながらクルマを走らせる。

そして視界の先に大きな工事中の橋脚が見えてきた。下調べしていたが、目的地はこの先にある。

工事中の一本道を進んでいくと、その先には……。

あった! JFEの正門だ。ただし逆車線。道も細いため遠くから眺めるだけである。検問所と聞いていたので、もっとがっちりガードされていると想像していたが、意外とあっさりした感じだった。

時間帯のせいなのか、人やトラックの出入りはあまりなく、いたって静かな雰囲気。さらに門の向こうに緑も多く見えているので公園でもあるかのような感じだったのだ。もちろん、関係者ではないので門のなかには入れないが、ここが一般人立ち入り禁止の扇島へのエントランスかと思うと、ワクワクしてしまうのだった。

ここで引き返すのもつまらないので、最後に扇島が見える場所へ向かうことにする。行き先は海底トンネルの向こう側にある東扇島だ。扇島と東扇島は隣接しているので東扇島の端っこに来れば扇島を見ることができる。

ここは多くの釣り人で賑わう東扇島の西公園。海越しに見る扇島は、まさに秘密の要塞のようだった。

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