
日頃、我々の生活を支えてくれている物流業界で働く人たちの間で使われている用語は聞いたことがあるけれど、正確な意味はわからないというものが多い。そこで、今回は物流で使われる用語について説明していこう。
荷主
荷主とは物流倉庫への業務委託者や、委託している企業のこと。簡単にいえば、倉庫に荷物を預けてくれている企業や、荷物の持ち主である通販事業者やメーカー、小売店などが荷主にあたる。

荷姿
梱包された荷物の外観のこと。具体的には荷物がどのように梱包されているか、どのような形状をしているか、どのような状態にあるかを示す。紙袋、段ボール、パレット、コンテナ、木箱、ドラム缶、などのバリエーションがある。荷姿に使われている素材は紙、木材、金属(スチール・アルミ)が一般的だ。
入数
「いりすう」と読み、ひとつの箱に入っている商品の数を指す。商品の販売単位には「バラ」「ボール」「ケース」がある。
JANコード
JANとはJapanese Article Numberの頭文字を取ったもので、どの事業者の、どの商品かを表す国際的な商品識別番号。コンビニやショッピングセンターなどでの会計時に、レジのスキャンなどで幅広く使われている。JANコードは日本国内での呼ばれ方で、国際的には「GTIN(Global Trade Item Number)」と呼ばれる。
ピッキング
物流倉庫での作業内容の一種。伝票やピッキングリスト・作業指示書などをから、商品を保管された場所から取り出し、指定された場所へ集める行為のこと。

マテハン
マテリアルハンドリングの略。物流業務を効率化するために使用される機械の総称をマテハンと呼ぶ。主な製品としては、台車やフォークリフト、保管に使用されるラックやネステナー、コンベアなどがある。
BTS型倉庫
物流倉庫の種類のひとつで、特定のテナントのためにオーダーメイドで建設された物流施設を指す。Build To Suitの頭文字を取ってBTS型と呼ばれる。大手企業に利用されることが多く、広さや温度帯、場所など、自社の運用に合った物流倉庫を作ることができる。。

マルチテナント型倉庫
物流倉庫の種類のひとつで、複数のテナントが入っている物流施設のこと。委託先倉庫の設備を利用できるので、自社で持つことが難しい最新の物流設備を活用することもできる。テナントの入れ替えにも対応できるように汎用性のある施設として建設されることが多い。
ピース・ボール・ケース
「ピース」「ボール」「ケース」はそれぞれ商品の単位を表す。ピースは個、冊、袋などの商品の最小単位。ピースが複数まとめられたものがボールで、ボールが10個~20個にまとまったものをケースと呼ぶ。
引き当て
受注情報に基づいて在庫から必要な商品を確保する作業が引き当てと呼ばれる。
例:100個の在庫に対して20個の発注があった場合、その時点の販売可能数は80個となるが、あらかじめ確保しておく20個が引き当てになる。
こうして在庫管理を行うことで発送ができなくなる事態を防ぐことができる。

チャーター便
チャーターは貸し切るという意味で特定の荷主専用のトラックや飛行機を貸し切って輸送することを意味する。特別なニーズを持つ荷主や繁忙期などに利用されることが多い。