意外と知らないフォークリフトの雑学

目にする機会も多いフォークリフト。その形や用途は一般的にも広く知られています。しかし、実際に現場でフォークリフトを操る人や物流で働く人でないとわからない部分があることも確かです。そこで今回は知っているようであまり知られていないフォークリフトの雑学です。

フォークリフト5原則

フォークリフトには5原則というものがあります。それは

  1. スピードを出さない
  2. 急旋回をしない
  3. 荷物の前で一旦停止
  4. 進行方向への100%指差し呼称
  5. 作業半径に人を入れない

というものです。

厚生労働省のホームページを見ると「フォークリフトを用いて荷役作業を行うときの作業者の遵守事項」のなかに

・ 急停止、急旋回を行なわないこと。

・ バック走行時には、後方(進行方向)確認を徹底すること。

・ フォークに荷を載せての前進時には、前方(荷の死角)確認を徹底すること。

・ 構内を通行するときは安全通路を歩行し、荷の陰等から飛び出さないこと。

という文言が書かれているので、これらがフォークリフト5原則のベースになったのかもしれません。

バック走行が基本

フォークが前方にあるフォークリフトは荷物を持ち上げると前方視界が遮らえてしまうので、必然的にバックでの運転になります。たしかにそういわれてみると荷物を運ぶフォークリフトは前進よりも後進だなと思ってしまうのです。このバック走行のほうが、運転者がより広い視界を確保しやすくなりますがそのぶん慎重さが求められます。

止まれの表示を必ず守る

倉庫内がいくら広くても複数のフォークリフトが往来するケースは少なくありません。そのため「止まれ」の表示や信号が設置されていることがあります。こうした指示にフォークリフトの運転者は従う必要があります。現場によっては死角から出る場合はクラクションを鳴らすこというルールが設けられている場合もあるのですが、実際に働いている人の意見を聞くと、あちこちでクラクションが鳴りまくるので、どれが自分に対するクラクションかわからなくなることがあるそうです。

フォークリフトの最高速度

実はフォークリフトの運転に関する法令上の制限速度は、具体的な数値として定められていません。とはいえ、何キロ出してもOKということではなく、安全な運転を促すため、多くの企業では自社の安全規程やルールを設けているため、そのほとんどは自主的な制限速度として、一般的には最高速度を10km/hと定めています。

フォークリフトの重さ

重量物を軽々と持ち上げるフォークリフトには荷物とのバランスをとるためにカウンターウェイトが搭載されています。そのため見た目の大きさよりも重量があるのです。細かな仕様の差もあるのですが以下が平均的なフォークリフトの重さです。

カウンターフォークリフト(1.0トン) 約2,500kg

カウンターフォークリフ(2.5トン)     約3,700kg

リーチフォークリフト(1.0トン)     約2,000kg

リーチフォークリフト(2.5トン)     約2,800kg

一般的な普通自動車の重さが1500キログラム程度だということを考えるとフォークリフトがけっこう重いということがわかると思います。

ノーパンクタイヤ

カウンター式フォークリフトやリーチ式フォークリフトのタイヤに通常のタイヤとゴム製でパンクしないノーパンクタイヤの2種類があります。

ノーパンクタイヤは釘など金属片が刺さっても空気が漏れない、普通のタイヤよりも長く使えるというメリットがありますが、その反面で普通のタイヤに比べると乗り心地が固い、摩擦によって熱が内部のゴムに溜まり、トラブルの原因になる、タイヤ自体が重く取り付けが大変という一面を持っています。

フォークリフトが働く姿を見かけたときは、今までとはちょっ違う角度で観察すると思わぬ発見があるかもしれません。

厚生労働省ホームページ

https://jsite.mhlw.go.jp/aichi-roudoukyoku/var/rev0/0119/5752/2018112163729.pdf

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