
埠頭や工業地帯に近づくと一気にその姿が増えるコンテナ。巨大なコンテナをけん引するトラックの姿もよく見かける光景でしょう。なんとなく、なかには荷物が積まれているというくらいの認識が一般的ですが、実はコンテナにはいろいろな種類があるうえに、外からもいろいろな情報がわかるのです。では早速コンテナについてお話していきましょう。
そもそもコンテナとは内部に物を納めるための容器のことで、なかでも海上コンテナは、海上輸送用の規格サイズが国際的に統一されているコンテナのことを指します。国際規格化機構(ISO)により寸法、強度、外形などが規格化されており、主にアルミニウムやスチール製で作られているのです。
では海上コンテナの種類についてみていきましょう。
ドライコンテナ

最も普及しており、一般貨物輸送に使用されています。
タンクコンテナ

液体・油などを入れるコンテナでタンクを備えています。
冷凍コンテナ

冷凍貨物(魚類・肉・果実など)を冷凍・冷蔵状態のまま輸送ができます。冷凍ユニットが内蔵されており、一定の温度を保つことができます。
フラットラックコンテナ

両側面・扉部分、天井がない特殊なコンテナ。上部・両側面から積載ができる上に重量物にも耐えられる様、通常コンテナより床が厚くなっています。
オープントップコンテナ

天井部分がなく、通常のコンテナでは収まらない高さの貨物や上部から貨物を積載する際に利用されます。
なかには見たこともないタイプのコンテナもあったと思います。では、最後にドライコンテナの外側に書かれている文字の意味を説明しましょう。

コンテナ外部に書かれている文字はマーキングと呼ばれ、様々な情報が書かれています。
MAX GR・MAX WT
最大積載量のことです。これはコンテナとその積荷を含む最大重量を示しコンテナ内部の貨物も含まれます。
TARE
コンテナの空の重さを示しています。
NET / PAYLOAD
NET のマークはこのコンテナの最大荷重重量を示します。20フィートのコンテナで「NET」は約28,440 kgです。また、NET の代わりに PAYLOAD という表示もあります。
CU. CAP
CU. CAP はコンテナの容積を立方メートルで示す略語です。 コンテナには「CU.M.」という数字が表示されています。
CU.FT.
立方フィートでの容積を示します。「CU.FT.」は「cubic feet」(立方フィート)の略で、コンテナのサイズや容量を決定するために使用される容積の単位です。
PREFIX
コンテナの所有者が書かれています。すべてのコンテナには、常に「U」で終わる4文字の既存のコードがあり、この文字コンテナの所有者を示しています。

いかがだったでしょうか。物流に欠かせないコンテナですが、少しの知識で見え方も変わるものです。車の運転中にコンテナの後ろにつく機会があれば、ぜひ書かれている文字の意味を考えてみてください。