フォークリフトの部品と機能

タイヤ、ライト、ハンドルなど乗り物を構成する部品はいくつもあるが、フォークリフトは、その独特な構造のために乗用車にはないパーツが多くある。動きはなんとなくわかるものの、部品の名前がわからないというケースも多々あるが、ここではフォークリフトを構成する部品の名前と役目を紹介していこう。

カウンターフォークリフト

・マスト

フォークを上下させるために必要なレールの役目をしているもの。このレールに沿ってツメが上下する。

・バックレスト

パレットなどの上に積み重ねられた荷物が、マストの後方に落下しないように受け止めるのがバックレスト。荷物が後方にずれた場合に、荷崩れを防止する受枠。

・チルトシリンダ

フォークリフトのツメは上下だけでなく、前と後ろにも可動する。その前後の動きを司っているのがチルトシリンダだ。

・リフトチェーン

リフトシリンダーの内側の左右に取り付けられているチェーンのことで、このチェーンによって、ツメが付いているリフトブラケットを上下に動かしている。

・バランスウエイト(カウンターウエイト)

カウンターフォークリフトという名前のとおり、車体後部にはバランスを取るための錘(おもり)が搭載されている。この錘があることで、前方で重量物を積載した際でも車体が前傾しないようになっている。

・ヘッドガード

運転席の上部に設置されているのがヘッドガード。フォークリフトの屋根の部分に取り付けられており、万が一荷物が落下したときにも、運転者を守ってくれる。

・駆動輪(前輪)・操向輪(後輪)

フォークリフトについているタイヤは、後方についているタイヤで方向転換を行う、後輪操舵となっている。

カウンターフォークリフトの操作系部品

・ハンドル

フォークリフトの進む方向をコントロールするハンドルは一般的な乗用車と同じ形をしている。ホーンボタンもハンドルの中央に設置される。操作用のノブが付いているのが特徴。

・アクセルペダル/ブレーキペダル

アクセル、ブレーキの両ペダルは乗用車のものと同じ対応で、右がアクセル、左がブレーキとなる。

・チルトレバー/リフトレバー

リフトレバーはフォークの角度を変えるためのレバーで、レバーを後(手前)に引くとフォークが後傾し、前方へ押すとフォークが前傾する。またリフトレバーはフォークを上げ下げするためのレバーで、レバーを後(手前)へ引くとフォークが上昇し、前方へ押すとフォークが下降する。このほか・前進、後進を切り替えるためのレバーがある。

リーチフォークリフトの特徴と各部名称

立って操縦するタイプのリーチフォークリフトの各部品はカウンターフォークと同じ用途のものがいくつかあるので、共通する部品は画像で確認してほしい。

運転装置各部の名称

・ステアリングハンドルノブ

左手でステアリングハンドルノブを持ってハンドル操作を行なう。カウンターフォークのハンドルよりも小さなものとなっている。

リーチフォークの最大の特徴ともいえるのが、複数本あるレバーだ。リーチフォーク自体の機能によっては本数に違がある。

・リフトレバー

フォークを上げ下げするためのレバーで、レバーを後(手前)へ引くとフォークが上昇し、前方へ押すとフォークが下降する。

・チルトレバー

フォークの角度を変えるためのレバーで、レバーを後(手前)に引くとフォークが後傾し、前方へ押すとフォークが前傾する。

・リーチレバー

フォークをマストごと前後移動させるためのレバーで、レバーを後(手前)へ引くとマストが後退し、前方へ押すとマストが前進する。

・走行レバー(右)

車両の前進、後進やスピードの調整に使用するレバーで、前進する時はレバーを前に倒し、後進する時はレバーを後ろに倒す。走行レバーの押し加減で速度を調整するため、操作に慣れるまではある程度時間がかかる。

ここまで説明してきたように、フォークリフト特有のパーツがあることや、車体を動かすための操作と、荷役作業をするためのツメの操作あがることがお分かりいただけたと思う。簡単に操作しているように見えても、フォークリフトオぺレーターが行なっているのは職人の技なのだ。

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