
トラックには様々な車名がつけられているが、その由来はユニークなものからメーカーの思いが伝わってくる名前まで、実にたくさんの意味があることがわかる。トラックの車名はよくわからないという人も、この機会に知っておくとトラックの見え方も違ってくるかもしれない。ではさっそく今回はその由来について調べてみたので紹介していこう。
日野 プロフィア
このトラックに憧れるドライバーが数多くいる、日野の大型トラック・プロフィア。車名の由来は、Professional(専門)、Profit(利益)、Fine(優れた)、Ace(第一人者)という4つの単語を組み合わせた造語だ。ちなみに、初代のプロフィアにはスーパードルフィンというサブネームが付いていたが、これは「イルカのような洗練されたスタイルと知能を併せ持つ」という意味だそうだ。
日野 レンジャー

レンジャーといえば陸上自衛隊の精鋭隊員を連想する人も多いと思うが、その意味は「部隊」だ。そしてこの車名は、車両がデビューしたときに一般公募から選ばれたものだ。
初代モデルは1964年に登場している。
日野 デュトロ

Dramatic&Urbane Transport Offer(ドラマチック&アーベイン トランスポート オファー)が車名の由来だが、ちょっとわかりにくいかもしれないのがデュトロ。「ドラマチックで洗練された運搬・輸送を提供する」という意味だが、それぞれの頭文字を取ったものだ。初代モデルのデビューは1999年。
UDトラックス クオン

車名は「久遠」をカタカナにしたもので、永久と同じ意味だ。これは限りなく続く時の流れを表している。初代モデル2004年に登場。
UDトラックス コンドル

初代モデルの登場は1975年と歴史ある同車だが、車名の由来は猛禽類のコンドルだ。
コンドルはその巨大な体と翼を広げた姿から、力強さや雄大さ、そして自由というイメージがあり、それをトラックに重ねたと推測できる。現在はいすゞフォワードのOEM車。
UDトラックス カゼット

現在は三菱ふそうキャンターのOEMであるカゼット。このネーミングの由来は「風」だ。とはいえ、そのまま風を採用したのではなく、ひとひねりしてカゼットという造語が誕生したのだ。これには「街に元気を届ける、爽やかな風のように働くトラック」という意味が込められている。
三菱 キャンター

馬の軽快な駆け足を意味する英語「キャンター(Canter)」が車名の由来だ。馬が走るときのスピード感や信頼性をイメージして名付けられた。
いすゞ ギガ

巨大な、大きな、10億など、多くの意味があるが、いすゞが扱う一番大きな商品ということから付けられたのがギガという名前。スケールの大きさが連想できる。
いすゞ エルフ

ギガとは対照的に「小さい妖精」と意味を持つのがエルフだ。いたずら者という意味もあり、小回りが効き力もある、さらに機動性の高さを表現している。トラックとしては小型の部類に入るために違和感はない。
ダイハツ ハイゼットカーゴ

名前のベースとなったクルマがダイハツが1957年から’72年まで生産していた軽オート三輪トラックの「ミゼット」であり、英語で「超小型のもの」という意味がある。このミゼットよりも高い性能を備えるということで「ハイゼット」と名付けられた。ハイゼット自体は造語。
スバル サンバー

この車名は東南アジアから南アジアにかけて分布する大型の鹿の英語名から取られている。スバル公式ホームページでも「サンバー(SAMBAR)は、英語で「大鹿」という意味です」と書かれてはいるが、その由来は明記されていない。サンバーという鹿は体長は最大で2mを超え、大型のオスでは体重が300kg前後に達することもあるそうなので、その力強さからイメージしたものかもしれない。