
本サイトが東名高速道路の鮎沢PAを取り上げたのは2025年2月のこと。頻繁に東名高速を使う筆者にとって、なくてはならない存在と言えるほど便利な場所なのだが、ここにきてちょっとした異変が起きたのでレポートしようと思う。
鮎沢PAは、巨大な足柄SAと日本で一番大きな海老名SAに挟まれた位置にある。上下線ともに同PAは存在するのだが、どちらも比較的空いていることが多く、観光客でごった返す足柄SAや海老名SAを避けて、休憩がてら鮎沢PAで停車するトラックドライバーも多いと聞く。
この鮎沢PA、下りは小さめのフードコートと売店という構成だが、上りはスナック系売店と食堂、シャワールーム、売店など施設の数も下りよりも多いのだ。
そのなかでも筆者がことあるごとに使っていたのが「山小屋食堂」というレストラン。いやメニューからすれば定食屋といったほうがしっくりくる。そしてどのメニューもボリュームがあって美味しい上に、ご飯と漬物が食べ放題、調味料も使い放題と言うのがさらなる魅力だった。
しかし、筆者が2か月ぶりに訪れた山小屋食堂には大きな異変が起こっていた。それはご飯のおかわりの有料化!


これはとてもショックな出来事だった。なにせ富士スピードウェイでレース活動をしている仲間やショップ店員の間でも「鮎沢PAっていいよね」と言う会話をよくするくらい、みんな立ち寄っていたからだ。サーキットでの激務をねぎらう意味も込めて、無料のおかわりを楽しみにしていた仲間も多かったのに。

しかし、無料おかわりが有料になったことをいつまでも悲しんでいても仕方ない。そこで鮎沢PAに立ち寄ったついでに、前々から興味があったシャワールームを使ってみた。
前出の山小屋食堂と同じ建物内に設置されたシャワールームだが、自動ドアの向こうに男女別にシャワーが設置してある。シャワーブースは男性用が6、女性用が1の合計7つだ。

まずシャワールーム内では小銭が必要となるので、必ず100円玉を最低4枚は用意しておこう。最初の一枚はロッカーで使用するのだが、これは返却式のため使用後は戻ってくる。そして重要なシャワー料金だが、ここ鮎沢PAでは10分で300円という価格設定だった。
各ブースの前にコイン投入口があって、そこに300円を入れると、ブース内のやや上に10という数字が表示される。お湯が出るのは残り10分という意味だ。
そして、小さなボタンを押すとそこからカウントダウンがスタート。10分以内にシャワーして退出する必要がある。
ちなみにシャワーブースにはシャワーと簡易的な棚があるだけなので、シャンプーやタオルは自前を持ち込むのが原則だ。
シャワーを浴びた後は脱衣所で着替えるのだが、ドライヤーがないことに少しびっくりした。トラックドライバーがシャワールームから出てくる場面にはよく出くわすのだが、多くの人の頭が濡れたままという理由が分かった瞬間だった。
そのため、もしシャワールームを使うなら小銭、タオル、シャンプーは必須で、そのほか歯ブラシやコップなども必要に応じてという感じだろうか。そのほか、頭を洗う場合は自前のドライヤーが欲しいところだ。
また、日々長距離を走るトラックドライバーが、シャンプーやボディソープなどを入れる「お風呂セット」を手に、シャワーへ向かう光景を見かけることも珍しくない。
ちなみにシャワータイムの10分間は短いと思うかもしれないが、筆者が使ったところと、それほど慌てなくても時間は余るといった感じだった。

こうして少し残念なお知らせもありつつ、やはり鮎沢PAは使える場所だと再認識した。巨大なSAよりも空いているし、ご飯も美味しい。
あとはおかわり無料サービスが復活するのをゆっくり待つとしよう。
