長距離トラックを快適にするカスタム事情

トラックのカスタムというと、どうしても外装パーツのイメージが強いのだが、今回は実用的なカスタムの中でも特に長距離トラックの快適カスタムにスポットを当ててピックアップしたいと思う。

エクステリアのカスタムはサイドマーカーやホイールナットキャップなどが定番だが、これらはドレスアップの意味合いが強いパーツだ。その一方で長距離トラックは移動時間が長くなるため、快適かつ、自分好みにキャビン内を仕上げるドライバーも多く、これは実用的なカスタムといえる。

そこで今回は、長距離トラックのキャビン内のカスタムをリサーチしてみよう。

まず、室内は機能性重視で作ることが重要であり、それはドライバーの作業効率や安全性に直結する。その機能性とは「座り心地のよいシート」「握りやすいハンドル」「機能性に優れたコンソール」などのことで、居心地のよい空間は、疲労やストレスを軽減し、集中力や運転の質を高めることに役立つのだ。

具体的には手に届く位置にドリンクホルダーやティッシュ置き場、収納スペースなどを配置するだけでも快適性はアップする。

ではパーツ系ではどうだろうか。

最もポピュラーなのハンドルカバーだろう。ハンドルカバーは手軽なカスタマイズながら、運転中は常に触れている部分なので、こだわるドライバーも多い。素材やデザインの選択肢が豊富で、レザーや合成皮革のハンドルカバーを使用すれば、高級感を演出できる。

ハンドルカバーと同じく操作性を向上させることができるシフトノブも実用性が高いと同時にドレスアップもできるパーツといえる。さまざまな種類のシフトノブがあり、定番のクリスタル系、LED内蔵、日本刀の柄を模したものあんどバリエーションも豊かだ。

さらにサイドブレーキカバーは滑り止め効果と握りやすさをアップできるため、ハンドルカバー、シフトノブとセットで使うと操作性とファッション性をアップできる。

ハンドルやシフトノブ以外で、ドライバーが常に接しているのがシートだ。シートはトラックメーカー各社とも人間工学に基づく長時間運転を続けても疲労をためない設計となっている。しかし、腰痛に悩むトラックドライバーが多いのも事実。そこで体に合った専用のシートクッションをという選択肢がある。

カー用品専門店などでは実際に触ったり座ったりできる製品もあるので、実物を見ながら比較検討をするドライバーも多い。シートクッションには腰当てタイプ、座布団タイプ、首固定タイプなどがあるので好みで選べるが、これも室内で快適に過ごすためのカスタムといえる。

長距離トラックとは切っても切れないのが睡眠時間だ。そしてこの睡眠をいかに良質なものにするかもドライバーにとっては重要なポイントなのだ。そこでまず、日中の仮眠やプライバシー保護の面からも必要になってくるのがカーテンだ。

さらに光を遮るという点ではサンバイザーも日差しからドライバーの目を保護する大切なアイテムといえる。特に長時間運転するドライバーにとって、太陽光や反射光から目を守るサンバイザーは欠かせない。

そして最後は睡眠に関するカスタムとして、快適なマットレスや枕を取り上げたい。長距離トラックには仮眠スペースがありドライバーが体をリフレッシュし、運転の疲れを回復できるように設計されているものの、限られたスペースで十分な睡眠を取ろうと思えば、マットレスや枕を自分に合ったものにするのは有効な手段だ。パーツショップやネットでもマットレスは多くのサイズや厚みがラインナップされているし、枕に関しては好きな物を選ぶことができる。

このようにトラックの実用的なカスタムはいくらでもあるが、ドライバーにとってキャビンが仕事場であることを考えれば、内装のデザインや設備、アイテムにこだわってインテリアを造り上げる人が多いのも納得できる。

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