最近よく耳にするけどECって何だ?

物流関係の取材をしているとよく耳にするのが「EC」というキーワード。もちろん物流の現場ではなくてもECサイト、EC市場、ECモールなどの単語を目にする機会も増えてきている。ではこのECとはいったい何を意味するのか?

ECとは、「Electronic Commerce」の略で、日本語だと電子商取引と呼ばれるものだ。身近なところでは、今や生活と密接に関係しているネットショップなどがこのECに該当するのだ。そのため、近年では物流関係者ではなくても、なんとなくECと言えばネット通販やオンライン

ショップというイメージが普及しているといえる。

解釈は様々だがインターネット上で交わされる商取引のことをECと呼び、インターネットのネットワークを経由して契約を結び、決済を交わすことがECと捉えて問題はない。そして企業間取引のBtoB、企業と個人の取引であるBtoC、個人間の取引であるCtoCなど、すべてがECということになる。

ではなぜECがこれほどまでに普及したかと言えば、それはコスト面で非常に効率が良いかだら。実店舗でモノを売る場合、家賃や人件費など多くのコストがかかるが、ECであれば、サーバ代もしくはクラウドの利用代金のみで、オンラインにお店を開くことができるのはご存知のとおり。そして、その代表格が大手のAmazonや楽天市場など大規模なECサイトというわけだ。

そしてEC物流は、通販やオンラインショップに特化した物流プロセスのことで、EC物流には商品の保管・流通加工・梱包・配送などのほか、商品の入荷やオーダー管理、返品の対応なども含まれる。

このECの歴史を遡ると、一般消費者向けサービスとして日本国内に本格的に登場したのは、1990年代後半なので、今から35年ほど前になる。EC初期はカタログ通販がメインで、そこからや家庭用パソコンの普及も手伝って、徐々にネット通販へと推移して行った。この時期を経て、ECが飛躍的に市民権を得たのはスマートフォンの登場だろう。

常に持ち歩けるスマホによって、いつでも、どこでも買い物が可能になり、商品の受け取り方法もそれまでの対面での手渡しから、自宅以外の近隣店舗やコンビニ、ロッカーなど多様化してったのだ。

ではECサイトの流れと内容について触れておこう。

ECサイトで販売する商品・製品は、まず倉庫などの決められた保管場所に入庫される。その後、検品が終わった商品は保管・管理されECサイトで商品の注文が入ると、その指示に従って商品を取り出すピッキング作業が行われる。そして梱包された商品は配達する運送業者に梱包した荷物を引き渡して一連の作業が終了する。

そして最後は、日夜全国を走りまわるトラックによって、送り先へと届けられる。物流の形も時代とともに変化していくが、スマホやAIの登場で、より簡単に、より便利な形態へと変化したひとつの答えがECというわけだ。

ページトップに戻る