
物流業界ではしばしば専門用語が使われますが、どれも一般の人が聞いても意味が分からないことが多いのも確か。そして海上輸送に使われるコンテナだけをみても、それにまつわる専門用語が山ほどあります。そこで今回は海上コンテナだけに絞って、不思議な専門用語を紹介していきましょう。
アズイズ
現状渡しのコンテナのこと。あくまでも現状渡しなので修理などは施されていない。
インターモーダル
インターモーダル輸送とも呼ばれる。国際輸送で、海上、トラック、鉄道といった複数の異なった運送手段を組み合わせ、受け地から荷渡しまで一貫責任のもと輸送サービスをすること。
ETA・EDT
Estimated Time of Arrivalの略で貨物の到着予定日のこと。逆に貨物の出発予定日はEstimated Time of Departureだ。
ゴトコン
JR貨物で使用されている12フィートコンテナのこと。積載可能重量が5トンであることから、このような愛称で呼ばれている。
ペイロード
コンテナの自重を差し引いた積載重量「Max Payload」は最大積載重量のこと。

コンサイニー
受託人、荷受け人。貨物の受取人。輸送先で荷物を受け取る人や企業。
デポ
荷主が貨物を詰めるために空コンテナ(空バン)をピックアップしたり、デバンニング(後述の「バンニング」を参照)後の空コンテナを返却する場所。


ドライコンテナ
ドライコンテナは、工業製品や日用品など一般貨物を常温で輸送するに適したコンテナ。タイプもさまざまで、一般的な20フィートや40フィートのほかに海外では45フィートのドライコンテナも存在する。
ドレイ・ドレージ
コンテナをトレーラー(シャシー)にのせて輸送すること。
バース
船舶を係留できる施設。
バンニング
貨物をコンテナに積みこむこと。 逆にコンテナから貨物を取り出すことをデバンニングという。
フリータイム
貨物の無料保管期間のこと。コンテナターミナルなどで貨物を引き取り可能となってから、保管料の支払いが免除される一定期間のこと。この期間を過ぎると船会社から請求され、その超過日数に対する保管料が発生する。
コンテナバージ
河川や沿岸部での貨物輸送に特化した平底の船舶。
水切り
コンテナなどから水を排水することです。錆やカビの防止が目的。
ドレージチャージ
港から倉庫までの陸上輸送にかかる費用。それに対して輸送にかかる基本料金をフレイトチャージと呼ぶ。
ノミネーション
輸送に使用する船や航空機、運送業者を指定すること。別名ノミネーションフォワーダー。
海里
読み方はかいり。航海及び航空に使われる距離の単位。緯度1度分に相当する地球表面の距離。1海里は1,852m。
ストラドルキャリア
コンテナのハンドリング機器の一種で橋形クレーンに分類される。コンテナ・ヤードやデポでコンテナの移動、トレーラー(シャシー)への積替え、段積み保管作業に使用される。

船荷証券
国際海上輸送において運送人が荷主から貨物を受け取った証として発行する書類で、貨物の「受取証」「運送契約の証明」「貨物の引換証」としての役割を持つ有価証券。
ドックフィー
ドキュメンテーションフィーの略。B/L(船荷証券)の発行手数料のこと。
いかがだったでしょうか。たぶん、紹介したなかで聞いたことがあるというキーワードはあまりなかったと思います。一般的には馴染みのない単語ばかりですが、港湾関係者や海上物流に携わる人が知り合いにいれば、ちょっと話のネタにするのも悪くないかもしれませんね。

