バスの運転手になりたい! でもどうやってなるの?

バスというと真っ先に思いつくのは路線バスだろうか。多くの乗客を乗せて街を走る姿は日常ではあるものの、とても大切な存在ともいえる。しかし、ひと口にバスと言っても、路線バス以外にも観光バス、高速バス、送迎バスなど、その職種と仕事の内容は多岐にわたる。そこでバスの運転手になる方法というテーマをバスの種類別に説明していこう。

路線バス

最も一般的なのが路線バスの運転手だろう。毎日定められたルートを運行するため、安定したスケジュールで働くことができる。さらに、地域の人々の生活を支える役割を担っているうえ、昨今の高齢化社会も相まって重要な交通手段となっている。

観光バス

次に、観光バスの運転手は、その名の通り観光地を巡るのが業務のバスだ。修学旅行やバスツアーなど、観光・娯楽の交通手段となるバスで、観光バス運転手は、乗客の旅行をより快適にする役割がある。

高速バス

高速バスは都市間を結ぶ長距離の移動がメイン業務。そして運転手は長時間の運転する耐久力と集中力が必要になる。さらに長距離・深夜運行時の安全確保のために、法律や基準によって定められている。ひとりの運転手の実車距離が一定以上を超える場合や、乗務時間が長くなる場合には、交代運転手の配置が必須。

 送迎バス

送迎バスの運転手は、企業や学校、病院など特定の場所間を運行するバスの運転が業務。

送迎バス運転手は普通免許だけでも運転可能な小型の送迎バスも多いため、免許取得のハードルが比較的低いと言える。

このようにバスにもいろいろな種類があるわけだが、そのほとんどは、特定の運転免許が必要になってくる。具体的には、普通自動車免許、大型自動車一種免許、大型自動車二種免許の3つが主な選択肢になる。では実際のバス運転に必要となる免許について説明していこう。

普通自動車免許

一般的に最初に取得するのが普通自動車免許。小型のバスを運転するためには必須の免許で、人数が10人以下の乗客を運ぶバスに限られる。

大型自動車二種免許

 大型のバスを運転するために必要なのが大型自動車二種免許だ。これは、二種免許は、他人を運ぶための商用車を運転するための免許であり、総重量11トン、最大積載量6.5トン、乗車定員30人を超えた大型車を運転するときに必要となる。具体的には路線バスや大型の観光バス、高速バスなどを運転できるのは大型自動車二種免許の所有者だけだ。

このほかにも大型一種免許があるが、これは大型車を自己使用するための免許で、トラック、ダンプカー、タンクローリーなどの大型車両の運転をすることができる。しかし大型一種免許ではバスの運転手として働くことはできず、人を運ぶためには二種免許が必要なのだ。

バス運転手となるための条件である大型二種免許だが、取得するためには、特定の条件を満たさねばならない。それが以下の条件だ。

1.満21歳以上

2.第一種免許(大型、中型、普通、大特など)取得後、通算3年以上経過していること。

3.視力は両眼で0.8以上、片眼で0.5以上、深視力2.5mの距離で平均誤差2.0cm以内(眼鏡、コンタクトレンズは使用は可)。

4.赤・青・黄の3色が識別できること。

5.自動車の運転に支障を及ぼす身体障害がないこと。

6.10メートルの距離で90dbの警音器の音が聞こえること。(補聴器使用可)

大きな特徴は第一種免許の取得と運転経歴の条件があることだろう。そのた21歳以上ならだれでもOKということでないので注意したい。

このことから型二種免許の試験は、一般的には難易度が高いとされている。これは、大型バスを運転するという重大な責任を持つため、運転スキルだけでなく、法令知識や危機管理能力なども問われるからだ。

運転学校や試験地域により異なるものの合格率は50%程度で、さらに直接運転免許試験場など(一発試験)ともなるとその合格率は7%前後まで下がってしまう。

乗客を乗せるという業務に就くのは、簡単ではないということがお分かりいただけると思う。

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