ダメ、絶対。不正軽油の話

いうまでもなくトラックを走らせるのには燃料が必要なのだが、この燃料を巡り不正を行なう輩もいることは確かなのだ。もちろんタイトルに「不正」とついているように、不正軽油は完全なる違法で、厳しい罰則もある。そこで不正軽油の詳細と見分け方、罰則について説明していこうと思う。

そもそも不正軽油とは、主にディーゼル車の燃料として使用される軽油に、脱税を目的として灯油や重油などを混ぜ、軽油と偽り販売、使用されているものを指す。ここでのポイントはふたつあり、そのひとつは「脱税」、そしてもう一つが「灯油や重油を混ぜる」だ。

まず灯油や重油を混ぜるという部分だが、これは環境汚染やエンジントラブルに直結する犯罪行為だ。

軽油に灯油や重油等を混ぜて使用すると、ディーゼル車の排ガス中に含まれる有害物質であるPM(粒子状物質)やNOx(窒素酸化物)を増加させ、環境に悪影響を与え、生命や健康を脅かす原因となる。またエンジンの不具合・損傷の原因となることや、市場における公正公平な競争の阻害に繋がるという、いくつもの犯罪を犯すことになる。

では脱税という部分ではどうだろう。

軽油には軽油引取税(1リットルあたり32.1円)が課税されている。そして不正軽油を販売した場合、軽油引取税が課税されない灯油や重油などと不正に軽油を混ぜ、「軽油」と偽っているため、販売者は本来納めるべき軽油引取税を不正に免れているため悪質な脱税行為となる。

それに加え軽油に灯油や重油などを混ぜる場合、灯油や重油などを自動車の燃料として譲渡・消費する場合は承認を受ける必要があることも付け加えておこう。もちろん未承認なら罰則がある。

こうした不正軽油の売買は違法行為なのだが、実際には不正軽油だと見分けがつくのだろうか? 答えは難しいといえる。

正しい軽油か不正軽油かを簡単に見分けることは難しいものの、いくつかの違いを知ることはできる。まず価格が通常よりも極端に安い場合だ。近くのガソリンスタンドと比較して極端に価格が安い場合は気を付けたほうが良い。また、実際には気づきにくいものの、燃料の色や匂いが通常と異なるときも注意した方が無難だろう。

また、購入場所にも気を付けたいポイントといえる。正規の販売店なならともかく、無名のディーラーや個人から購入する場合、違法な燃料が混ざっているリスクが高くなる。

こうした不正軽油の取り締まりが強化された際、ある地域では出所が不明な軽油の供給が急増したというケースもある。需要と供給のバランスが悪い方向に進んだ結果がともいえるが、消費者自身が適法な軽油を選択する加え、違法行為に対して目を光らせることが重要だといえそうだ。くれぐれも怪しい不正軽油に手を出さないことを忠告しておこう。

以下が不正軽油に関わった場合の罰則だ。

軽油引取税を脱税

10年以下の懲役、1000万円以下の罰金(脱税額が1000万円を超える場合には脱税額相当の罰金が科される)。

知事による製造の承認を受けないで不正軽油を製造

10年以下の懲役、1000万円以下の罰金(さらに製造した法人には3億円以下の罰金

が科される)。

不正軽油の製造に使われることを知って原材料(重油など)・薬品・資金・土地・建物・車両・機械などを提供・運搬すると

7年以下の懲役、700万円以下の罰金(さらに法人には2億円以下の罰金)。

不正軽油と知って運搬・保管,購入・販売

3年以下の懲役、3000万円以下の罰金(さらに法人には1億円以下の罰金)。

帳簿書類等の調査や採油,質問などを拒否

1年以下の懲役、50万円以下の罰金。

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