緩いか、厳しいか、トラック回送バイトの条件

レンタカーには「乗り捨て」というメニューがある。本来、レンタルすれば借りた場所に返却するのが原則だが、乗っていった先で返すことができるシステムだ。レンタカーは支店・営業所あるいは地域単位で管理しているから、乗り捨てられたクルマは元の場所に返さなければならない。そこで、クルマを「回送」するという仕事が発生する。多くの場合、回送を行なうのはレンターカー会社などの従業員が行うことが多いという。

同様に、トラックや建設機械などにも回送の仕事がある。こちらは普通乗用車とは違い、基本的に対象車両の運転経験がある人材が求められる。ただ、ひとくちに回送といってもその中身は千差万別なのだ。大型トラックや特殊重機を扱う仕事もあれば、埠頭内で輸出する車両を船に乗せたり、輸入したクルマを船から降ろしたりするといった仕事もある。

そういったトラック回送業務のひとつで、普通免許(中型8トン限定)で可能な仕事の募集内容について検証してみた。まず回送業務は専門の募集サイトが存在するので、そこから事業者を検索する。サイトには、「業務内容は運転のみ」「専門知識不要」「力仕事なし」「旅行気分で業務可能」「普段乗れない車両に乗れる」など、魅力のある文句が並んでいる。

実際にそういった会社のひとつに説明を聞いてみると、レンタカーの回送とは条件などに大きな違いがあった。対象車両がトラックやクレーン付きトラックなどであることはわかっていたが、4トン車でもフルサイズのかなり大きな車両が含まれるとのこと。日常的に運転した経験がなければ、車両感覚などをつかむのはかなり難しそうだ。

業務内容は、車両が置いてあるところまで公共交通機関などで移動(ドライバー負担、以下同)をして乗車し、指定場所に車両を「回送」する。このとき、原則的に有料道路の使用は不可(使用すれば通行料金は自己負担)。届け先でヘルメット・安全靴などの装備が必要な場合は、ドライバーが自分の責任で用意しなければならない。さらに、次の車両回収先への移動は公共交通機関で、辺鄙な場所なら数㎞の徒歩移動が必要になる。なお、事故発生時などの補償については、10万円までドライバー負担とのことであった。

このような条件であるのは、請負契約に基づく業務であるからだ。いわゆる、パート・アルバイトを含む従業員であれば雇用契約になるため、業務にかかる経費は原則的に会社側が負担する。しかし、請負契約は配達業務に見られるような事業者間契約になるため、労働基準法などの保護下にはない。頑張れば頑張っただけ収入を得られるが、事業者としてのリスクも背負わねばならないのだ。

もちろん、トラックの「回送」がすべて請負というわけではないし、同じような条件というわけでもない。「移動交通費は会社負担」「事故発生時は全額会社保険適用」「ケース次第でタクシー・高速道路試用可」「給料制・2週間ごと支払い」などの条件を出すところもある。事前に条件を確認しておかないと公開することもありそうだが、他では経験できない魅力的な仕事であることは間違いないといえよう。

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