存在感はあるんだけど、トラックの泥除けって必要?

そもそもトラックの泥除けって何であるの?と考えた人は少なくないはずだ。一般道でトラックの後ろを走っているときなどは、その大きさや素材やデザインの豊富さもあって、ついつい見てしまうことも多い。またきらきら光る素材の泥除けはヘッドライトや日光が反射して眩しいこともある。こんな泥除けだが、その役目は泥から車体を守るために取り付けられている。

トラックの車体下部には、燃料タンクやトランスミッションなどの重要なパーツが多く、跳ねた小石がぶつかって傷ついたり泥が付着して錆びたりすると使い物にならなくなるので、保護する必要があるというわけだ。

さらにトラック自身を守るだけでなく、後続車に迷惑をかけないという役目もある。もし車両の一番後ろのタイヤが小石を踏んで後ろに跳ねたときに、泥除けがないと後続のクルマにぶつかってしまうので、それを避けてくれるのも泥除けだ。そして、この泥除けにはいろいろな種類があるので紹介しておこう。

まずステンレス製だが、素材が金属なので光を反射するのが特徴だ。そのため、存在感はピカイチで、装着されていればステンレス製だとすぐにわかる。このステンレス製の泥除けは、他の素材の泥除けに比べて軽量で、サビや寒さにも強いことから人気が高い。その一方でステンレス製の泥除けは製造時に加工が難しく、その分ほかの素材の泥除けと比べて値段も少し高くなる傾向にある。

ではゴム製はどうだろうか。ゴム製の泥除けは比較的重量がある素材で、風の影響で巻き上がる可能性が少なく、後続車に泥を跳ねてしまうことが少ない。また、ステンレス製の泥除けに比べて加工がしやすく、費用も抑えられるので、コストパフォーマンスも高い素材といえる。ただし、ゴムという素材は気温の変化に弱いため、寒い場所での使用には向いていないという一面もある。

このほかに「エチレン・ビニール・アセテートコポリマー」というEVA樹脂素材もある。これはバスマットやサンダルの底などで使用される合成樹脂のことで、軽量かつ加工がしやすく、経年劣化や水濡れにも強いため、人気の素材となっている。またEVA樹脂は表面に印刷加工ができるので、社名やロゴなどを印刷して自社を宣伝することもできる。ただし、跳ね上げた小石などで傷がつきやすく、他の素材に比べてやや耐久性が落ちるというデメリットもある。

ではこうした泥除けはトラックにとって必須なのだろうか? その答えは「泥除けはなくても問題ない」だ。

実は、泥除けの有無は車検に影響しないので、泥除けを付けていなくても、問題なく車検をとおすことができる。そのため、泥除けがなくても違反にはならないが、取り付け方を間違えた場合に車検にとおらなくなるケースもある。

トラックの泥除けは法律上、車両の突起物として扱われる。そのため泥除けの取り付け方が自動車の突起物に関わる基準を満たしていない場合、車検にとおらなくなるというわけだ。そして、その条件とは以下のように定義されている。

まず車体の横幅から片側1cm以上はみ出して取り付けてはいけないということだ。次に角が尖っていないことも泥除けをつけて車検を通すための条件となる。もしも泥除けの角が一つでも尖っている場合、車検に通らなくなるので、角を取って丸く加工してトラックに取り付けなければならない。

さらに泥除け本体の硬さにも決まりがある。泥除けはショア硬度という硬さの単位で計測さる。具体的には、本体の硬さが60ショアよりも低いものを使用するときには、角を丸める必要がないというルールもある。

このように非常に役立つパーツでありながら、取り付けるならしっかりルール内で納める必要があるのが泥除けなのだ。もし目の前に泥除けを付けたトラックが走っていたら、ぜひ形や角、素材をじっくりと観察してみて欲しい。

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