
パレットとは、荷物を載せて運ぶための台。マテハン(マテリアルハンドリング)の一種だ。素人が見れば単なる平たい板に過ぎないが、これがなかなか優秀かつ便利なもので、物流業界ではなくてはならない存在である。マテハンの製造・販売事業者と、パレットレンタル会社などで組織する一般社団法人日本パレット協会では、パレット利用による作業時間について調査を実施。それによると、パレットを使用しない状態で行なった荷役作業は、平均で90分~120分程度かかっていたが、パレットを使用したところ同様の作業が平均30分程度で終了したという。
そんな利便性の高いパレットであるが、その種類は意外と多い。素材で分類した場合、その数は以下の4種類になる。
プラスチックパレット

現在、最も使用されているタイプ。素材は、ポリプロピレンとポリエチレンが主流で、リサイクルに適している。軽くて扱いやすい上に着色の自由度が高く、所有者が違う場合にカラーリングなどで見わけをつけやすい。耐水性・耐腐食性に優れ、洗浄が容易なので衛生的。やや、荷物が滑りやすいといった難点がある。
木製パレット

パレットの登場当初から存在し、荷物が滑りにくく強度や耐荷重性に優れている。製造用の金型などを必要とせず、簡単に製作が可能なのでサイズの自由度が高いとされる。高温・低温でも材質変化が少なく、結露の心配がない。比較的安価。ただ、虫やカビが発生する可能性があるほか、木のささくれや欠損によって荷物が傷ついたり、作業者がけがをしたりすることに注意が必要だ。
段ボールパレット

素材が紙であるため強度の問題があったが、様々な工夫で一定の荷重に耐えられるタイプが登場している。安価で軽いことが最大の特徴。プラスチック製・木製パレットの供給不足や廃棄処理の問題もあり、その対策素材として注目を集めている。ただ、素材が紙であるために相対的に耐久性が低く、繰り返しの使用や重量物を載せるのには不向きだ。5トンを超える耐荷重を持つものもあるが、価格は通常のものより高くなる。
金属パレット

重い荷物を載せるために、鋼鉄やアルミで作られたもの。耐久性には優れているが、高価である上にパレット自身が非常に重い。
さらに形状によって、以下の7種類に分類される。
平パレット

最も一般的なタイプで、フォークリフトの爪を差し込む穴を持つ。
ボックスパレット

3~4面の側板がついた、ケース状のタイプ。主に金属製で、側面や底面はメッシュ構造になっている。
ロールボックスパレット

ボックスパレットに車輪がついたタイプで、カゴ車・カゴ台車などと呼ばれている。
ポストパレット

支柱があり、ラック機能を併せ持つタイプ。柱固定式・柱脱着式・柱折り畳み式などがある。
シートパレット

段ボールや樹脂でできた薄いシートタイプ。
タンクパレット

液体を運ぶために、タンク状になっているタイプ。
サイロパレット

粉状・粒状のものを運ぶために、下部に取り出し口を持ったタンクタイプのパレット。
このように、ひとくちにパレットといってもその種類は意外と多く、様々な荷物に対応できるようになっている。地味な存在ではあるが、その担うところは大きい。まさに、物流のアンサングヒーローといってもよいのではないだろうか。
