ひと味違う! トラック用チェーンあれこれ

降雪時にはトラックも滑り止めとしてチェーンを装着するのだが、ここでチェーンの装着について「トラックはどのタイヤにチェーンを巻くのか?」と疑問に思ったことはないだろうか? 基本的にはチェーンを巻くのは駆動輪なのだが、もちろんトラックにも車種によって駆動輪がある。しかし、トラックの場合、タイヤが4つ以上あるため、チェーンに関していえば、乗用車とは違う部分がいくつかある。そこでここではトラックのチェーンについて説明していこう。

まずトラックは、荷台の積荷などの重量を支えるため、後輪にダブルタイヤを採用しているものが多くある。これは2本で1セットのダブルタイヤはより大きな荷重を支えることが可能というのが理由だが、このダブルタイヤにチェーンを巻くときに使用されるのが、ダブルのトラックチェーンだ。このダブルタイヤに装着するトラックチェーンに対して、1本のタイヤに対して巻くチェーンはシングルチェーンだ。

ただし、ダブルタイヤの外側のみにチェーンを取り付ける場合は、シングルのトラックチェーンでも問題ない。ちなみに、トリプルチェーンと呼ばれるのは後ろのタイヤが2個並んでいるダブルタイヤ用。2本のタイヤをまとめてガバッと覆う巨大なチェーンだ。

さて、こうしたトラックチェーンだが巻き方にチェーンを広げ、トラックを動かして巻く方法と、トラックを動かさずに、タイヤにチェーンをかぶせて巻く方法の2種類があるので解説していこう。

トラックを動かして巻く方法は次の手順で装着していく。最初に取り付けるタイヤの後方、または前方にチェーンがねじれないように敷く。その後トラックを動かし、広げているチェーンの中心にタイヤがくるようにする。そして、たるみがないように整えながらタイヤにかぶせ、最後にチェーンに取り付けられているフックを使用し、張りを調整する。

そしてもうひとつの方法はタイヤにかぶせて巻いていくやり方だ。こちらは最初にチェーンの内側と外側を確認し、タイヤの上からチェーンをかぶせる。その後内側(車体側)のフックを取り付け、たるみを取りながら外側のフックを取り付ける。

タイヤが大きくチェーンもそれなりの重さがあるため、トラックを動かして巻く方が若干楽ではある。こうした手順に違いはあるが、どちらも、たるみ、ねじれ、固定をしっかり確認する必要がある。

また、チェーンを巻くとき揃えておいたほうがよいのは、滑り止めの付いたゴム手袋だ。夜間の場合は頭に取り付けるヘッドランプがあると便利だろう。

もしも、装着したチェーンがねじれている場合だが、まずはチェーンを広げどこがねじれているか確認する。チェーンがねじれていると、チェーンリングが不自然な重なりができるため、その部分のねじれを直すことでねじれを解消できる。

ねじれはチェーンの破損につながるだけでなく、思わぬ事故につながる可能性があるため、チェーンのねじれは必ず直す必要がある。

では最後に、トラックのチェーンに関する雑学をお教えしよう。

チェーンの種類はハシゴのようなラダー型が一般的だが、実は用途に合わせて形が使い分けられている。

ラダー型は 縦方向の駆動力に強く、坂道に強い。亀甲型は横滑り防止に強く、乗り心地が比較的良い。

またトラック用チェーンは重さも特徴的と言える。乗用車のチェーンは片手でひょいと持てるが、大型トラック用(特に金属製)は片輪分だけで20kg〜30kgを超えることも珍しくない。

そのため、極寒の雪道で、重たいチェーンをタイヤに巻き付けるのはまさに重労働。プロのドライバーは、これをわずか数分〜十数分で終わらせることができる。

そして、チェーンは雪道には欠かせないが、実は アルミホイールには天敵? という一面もある。これは実は金属チェーンをそのまま巻くと、チェーンの動きでホイールが傷だらけになってしまうからだ。 そのため、ホイールを保護したい場合はホイール保護用のゴムを噛ませたりして対策している。

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