ホームセンターでワークランプといえば夜間や暗い場所で作業をするときなどに、臨時で取り付ける照明を指すことが一般的だ。多くの場合、100Vの家庭用電源で使用することができる。トラックに取り付けて使うものは車両に合わせて24Vあるいは12Vの仕様になっており、主に夜間の荷物積み降ろしなどで重宝されている。この照明は、作業の効率性に加えて安全性を確保する上でも、重要な役割を担っているといってよい。
トラックのワークランプはその用途から、荷台・荷室のほかにも荷台の下などに取り付けられることがある。トラックに装着する灯火については、道路運送車両法の保安基準で詳細が定められているために、ワークランプもその規定に従わなければならない。たとえば、走行に支障があるような場所への取り付けることや、走行中にむやみに点灯するなどといったことは許されていないのだ。

これらの照明は補助ランプの位置づけになるが、暗闇で作業をするために使用するので明るさはヘッドライト並みの性能が求められる。ゆえに、電球が使用されていたころは結構大型ものが多かったという。その後、レンズカットの進化やハロゲンランプ・LEDの登場で小型化が進んだ。今では、高性能ながらずいぶん小さなタイプも登場している。
このように進化を果たしたワークランプだが、実は決定的な弱点を持っている。それは、雪による影響だ。もちろん、レンズなどにはしっかりとシールがされているから、雪が溶けることでシステムに水が侵入し、ショートするなどといったことはほとんどない。問題はレンズ部分に氷や雪が付着して、十分な光量を保てなくなることだ。

ハロゲンランプの場合、発光すると相当の熱を持つことから自然に氷や雪が溶けて、レンズに付着するのを防ぐことができる。ところが、LEDの場合はそういうわけにはいかないのだ。LEDも相応に熱を持つが、それはハロゲンランプのように前面に対してではない。ゆえに、レンズに付着した氷や雪は溶解できないのだ。そこで降雪地区のドライバーは、やむなくハロゲンタイプのワークランプを使うことになる。
ただ、ハロゲンランプはランプ本体が大きくなるだけではなく、トラックの振動でフィラメントが切れやすくなるという欠点があるのだ。そこで登場したのが、融氷雪機能を持つLED仕様のワークランプである。その仕組みにはヒーターを使い、それが発する熱を利用して氷や雪を溶かしているのだ。

ただ、電気によるヒーティングシステムは相応の電力を消費する。そこで、サーモスタット機能をつけて効率的に融氷雪を行っている。まず、いったんランプ内を100℃にまで加熱。時間が経過し、温度が85℃まで下がると再度100℃に過熱。これを2度行って、一挙に氷や雪を溶かしてしまうのだ。
氷や雪を取り除いたあとは、再加熱温度を25℃に設定して新たな付着を防ぐ。このようにすることで、消費電力を抑えながら効率的に融氷雪ができるのだ。このように、営業車であるトラックに使用されるパーツはワークランプ1つをとっても、利便性・効率性・作業性・経済性などに配慮して設計されるのである。
