今、キャンピングカーに注目が集まっているという。個人で所有するには、取得費用・保管場所・維持費などの決して低くないハードルがある。もともと、アウトドアやキャンプといったレジャーから派生したようだが、ブームのきっかけとなったのはコロナ禍だといわれている。感染防止のために人々が密集することを避けるようになり、公共交通機関や旅館・ホテルといった人の集まるところではなく、ソーシャルディスタンスを確保できるやり方で、レジャーを楽しむようになったからだ。

キャンピングカーには、ゼロベースから製作するフルコンバージョンというタイプがあるが、これは車両価格が高くなるために日本ではあまり多くないとされる。バスコンバージョンはバスをベースに改造するのだが、車両が大きいことや本体価格が高いことから、フルコンバージョン同様に少数派だ。

比較的多いのは、ミニバンやワンボックス車がベースになったバンコンバージョンである。ある程度広さが確保できる上に、基になる車両とサイズに近いので、運転がしやすいというメリットがある。また、近年では軽自動車をベースにしたものも多く見られるようになった。費用が低く抑えられる上に、コンパクトでも1人~2人で利用するには、不自由しない程度の装備を整えられるからだ。中には、居住部分を別に作製して軽トラックの荷台に乗せる人もいる。

トラックベースで製作するタイプは、キャブコンバージョンと呼ばれている。わが国では、もっともキャンピングカーらしい造りになるとされているタイプだ。キャビンとシャシはベース車両のままで、荷台部分に居住スペースを架装する。架装された居住スペースは箱バンの荷台程度の広さがあるために、立ったまま移動することができるほど広い。
このキャブコンバージョンのベースとなるトラックのシャシには、キャンピングカー専用のものが存在する。トヨタのダイナがベースとなるカムロードと、いすゞのエルフがベースとなるBe-camがそれだ。架装の自由度に対応するために十分な許容重量を確保することや、乗り心地・耐久性・安全性などが考慮されている。
いすず・Be-camは、2012年に登場した。ベース車両との主な相違点は、
・リアリーフスプリングを1枚にして、乗り心地や安定性の向上
・架装重量に対応するべくダブルタイヤを採用
・オートエアコンや助手席エアバッグを装備
・イモビライザーを装備
などである。

この車両のラインナップに、2026年からワイドキャプロングが加わった。同社ではアウトドアレジャーの高まりを踏まえ、広さや快適さを求めた上質な空間を持つ新たな架装の需要に、応えようと考えたわけだ。従来のハイキャブショートに比べて一回り大きなサイズになることから、より充実した架装が可能になるだけではなく、長距離移動でも疲れ難いというメリットもあるのだ。全国では、オートキャンプ場や宿泊可能な駐車場などが増えている。当面は、キャンピングカーブームが続きそうだ。

