建設現場でタイヤに挟まる土・泥・石を一発で排除!それがFODSマット

トラックや建設機械などといった車両は、舗装のされていない足場の悪い現場に入ることもしばしばだ。このような場所では土・泥・石などが、タイヤの溝に挟まってしまうことがある。乗用車のタイヤのように溝が細ければまだしも、トラックや建設機械のタイヤは駆動力・制動力を得るために、太くて深い溝が刻まれている。その上、タイヤのゴムも強度を保つために一定の硬度を持つ。要するに、土・泥・石などが挟まりやすいだけではなく、一度挟まると簡単には取れないようになっているのだ。

タイヤの溝は、基本的に排水作用を高めるために付けられている。すなわち、必要不可欠な加工なのだ。ここに土・泥・石などが挟まれば、タイヤは十分に機能をしなくなる。言い換えれば、安全に走行ができなくなるということだ。とくに石が挟まっている場合は、溝やトレッドなどを傷つけてタイヤの寿命を縮めたり、石が跳ねて他者を傷つけたりする危険性もある。だから、出発前点検などではタイヤの溝をチェックするといった項目が、わざわざ設けられているのだ。

乗用車のタイヤなら、土・泥・石が挟まっていても、細い木の棒のようなものがあれば比較的簡単に取り除くことができるだろう。しかし、トラックや建設機械のタイヤはそう簡単にはいかない。こういった作業は一般にドライバーが担うのだが、相当の時間と労力が必要なる。コンクリートミキサー車のように時間が限られている車両の場合、タイヤの溝掃除に無駄な時間をかけているわけにはいかないのだ。

このような土木・建設現場で働くトラックや建設車両のお悩みを受けて、開発されたのが「FODSマット」である。これは、アメリカで開発されたアイテム。その名の通りマット状になっており、それを現場の出入り口に敷くだけでOKという優れモノなのだ。素材には、100%リサイクル可能な高密度エンジニアリングプラスチックを使用している。

構造は至ってシンプルで、マットの上にピラミッド状の突起が多数配置されているだけのもの。この上を車両が通ることにより、その自重でタイヤの溝がわずかに変形をして、挟まっていた土・泥・石を落とすという仕組みなのだ。従来、行われていた砕石を敷き詰めるという方法と原理は同じだが、より効率的かつ確実に溝の掃除ができる。

マットに敷き詰められたピラミッド型突起の破壊荷重は、1つあたりが約9tあるから110tクラスの大型重機にも耐えられるという。さらに、100万回の通行保証があって10年以上使用することができるのだ。マット1枚当たりの大きさは幅が3.7mで長さは2.1mだから、運搬に多くの労力を割くことなく30分程度で設置できる。

まさに、コロンブスの卵のようなアイテムだがその効果は絶大だ。水を使う必要がないので、設置場所を選ばない。トラック業界や建設業界では、人手不足・環境規制強化・コスト削減といった課題を抱えているが、その解決の一助になることは間違いない。今後、様々な土木・建設現場でお目にかかれるようになるのではないだろうか。

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