セミトレーラーはトラクタと切り離すと前側の支えを失う。その重量を受け止めるのがランディングギアだ。伸縮する脚とギア機構、接地状態が連結作業の安全を左右する。
トラクタが外れれば前側の支えがなくなる

セミトレーラーは、自分の前輪を持たず、走行中は前部をトラクタの第五輪に載せている。ところが荷役場などでトラクタだけを別の仕事へ向かわせる場合、トレーラーを切り離して置いておく必要がある。そのまま第五輪を外せば前部が地面へ落ちてしまう。そこで使われるのが「ランディングギア」だ。
トレーラー前部の左右に取り付けられた伸縮式の脚で、接地板を地面へ下ろし、トラクタの代わりに前側の荷重を支える。日本では補助脚、支持脚などと呼ばれることもある。見た目は細い脚だが、連結を外したトレーラーを安定して保持する重要部品である。
ハンドルを回すと脚が伸びるギア機構

一般的なランディングギアは、側面のクランクハンドルを回して脚を上下させる。内部では歯車とねじ機構によって回転を上下運動へ変換し、左右の脚を連動させる。多くは高速・低速の2段切替を備え、無荷重に近い状態では素早く伸縮させ、地面へ接触して荷重が掛かってからは低速側で大きな力を出す。
切り離す際は脚を確実に接地させ、第五輪への荷重が適切に抜ける高さまで調整する。逆に連結するときは、トラクタの第五輪とキングピンの高さ関係を確認し、無理に潜り込ませないことが重要だ。
地面が弱いと脚が沈み、トレーラーが傾く

ランディングギアが十分な強度を持っていても、接地する地面が軟弱なら安全とは限らない。舗装が弱い場所や土の上では接地圧で脚が沈み、トレーラーが傾いたり、最悪の場合は転倒につながる。必要に応じて敷板を使い、左右が安定して接地しているか確認する。
また、脚を下げ忘れたまま切り離す、反対に上げ忘れたまま発進する事故も起こり得る。トレーラーの連結作業はキングピンや第五輪ばかりに目が向きやすいが、切り離した車体を物理的に支えているのはランディングギアだ。地味な装置だが、安全なトレーラー運用には欠かせない。
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