
一般的に中古車を買うというと乗用車を連想することが多いだろう。セダン、ミニバン、スポーツカーなどネットを見れば、数えきれないほどの中古車を見ることができる。そうしたメジャーな中古車サイトを覗いてみると、細かく条件を指定してお目当ての一台を探すことができるわけだが、トラックというキーワードで探したところ、予想以上に面白い発見があった。そこで、今回はトラックの中古と言う部分にスポットを当ててみたいと思う。
まずはトラックの中古車を探すときの注意点から見て行こう。中古車を買う場合、トラックと普通車で違う部分はあまりないといえる。例えばエンジンの不調や外装のキズ、製造年や装備品などの確認は普通車でも当たり前のように行なう項目だろう。

とはいっても使用目的がトラックと普通車では異なるため、トラックならではのチェックポイントはいくつかある。
例えば走行距離と年式の関係性だ。もともとトラックは普通車よりも長持ちする設計になっているため。普通車ではひとつの目安になる「1年1万km」というのは、それほど気にするポイントではない。ただしいくら乗用車よりも丈夫だといっても、高年式なのに走行距離が著しく走っているトラックであればメンテナンス状況をしっかりと把握できる個体を選びたい。
そして、トラックならではのチェックポイントが車輌本体と架装は分けるという部分だ。
普通車は車体、エンジン、室内という部分がワンセットで販売されているため。クルマ自体を分けてみることはない。しかし、トラックの場合。エンジンやキャビンとは別に、クレーンや冷蔵庫、冷凍庫など架装部分が別となっているケースが多々ある。


エンジンはしっかり整備されているのに、クレーンが動かない、冷蔵庫が冷えないなどのトラブルが飽きる可能性があるため、車輌と架装部分それぞれのチェックは必須項目だ。
中古トラックサイトをよく見てみると、普通車では見られない項目がいくつか発見できる。
走行距離は先ほども書いたが、普通車よりは多いのが普通だ。もちろん走行距離1万km2万kmといった低走行車もあるが、普通車では敬遠されがちな10万キロオーバーでも現役でバリバリと稼働できるトラックも数多い。
さらに最大積載量の記載はトラックならではだし。架装部分のメーカーや形状が書かれているのも普通車では見られない項目だ。例えばメーカーはいすゞ、車名はフォワードだとしても、それ以外にボディ形式、ボディメーカー、素材などが記載されている。

また、エンジンの詳細部分には馬力が書かれているのも新鮮な部分。重量物を運ぶことが多いトラックの場合、どれほどのパワーがあるかは重要なポイントだからこそ。中古サイトでもエンジン馬力を掲載しているところが多いのだ。これが普通車だとよほどの構成のスポーツカーやチューニングカーでない限り馬力の表示をしていることは多くない。
物流業界で働く人でなければ、トラックの中古を探す機会は少ないだろうが、インターネットで簡単にどんなクルマも探すことができる時代だけに、トラックの中古市場を覗いてみると、普通車にはない発見が数多くある。
そして価格も超高級スポーツよりも高価な車体も多いことを知ると、街なかで見かけるトラックがさらに輝いて見えるのは間違いない。
