トラックドライバーの仕事は本当に激務なのか?

「トラックドライバーという仕事は大変だ」という話はよく聞くが、具体的にどれくらいの激務なのかは、実際に働いてみないとわからないのは確かだろう。一般的なイメージだと、時間問わずハンドルを握って距離をひたすら走ることや、重い荷物の運搬をしなくてはならないというところだろう。では実際のトラックドライバ―の仕事はどうだろうか?

まず長時間の運転についてだが、これは想像どおりトラックドライバーは長距離を移動することが多く、1日の運転時間が非常に長いのは間違いない。もちろん長距離ではなく、その日のうちに仕事を終える近距離ドライバーもあるが、ここでは長距離ドライバーに絞って話を進めていく。

一見座っているだけで楽だと思われる運転だが、長時間の運転は体力を消耗し、疲労はたまっていく。ましてやボディの大きなトラックで、かつ大切な荷物を積載していることを考えれば、精神的なプレッシャーも大きくなる。トラックを長い時間運転するということは体力だけでなく、精神力も必要とするということだ。

こうした運転中のストレスに加えて、あまり知られていないのがドライバーの環境がある。トラックの運転席はいうなれば、トラックドライバーにとっては職場だ。そして、トラックの運転はひとりでの仕事が主体であり、孤独な環境で過ごすことが多くなる。ひとりで何時間も運転をする上に、勤務スケジュールが定まっていないことも珍しくないため、業務中の孤独感を覚えるドライバーも少なくないのだとか。

この勤務スケジュールの不規則さは生活リズムにも大きく影響してくる。

定時に出社して決まった時間に帰宅するということができない長距離トラック運転は、どうしても不規則な生活リズムになりがちなのだ。こうなると、食事をするタイミングや最適な睡眠などが難しくなるため、ストレスもたまりやすくなる。これが健康への影響を及ぼすこともある。

やはりトラックドライバーとストレスは大きくかかわる部分が多いのだが、やはり責任の重さもそこにはある。

事故を起こさない注意力はもちろんだが、荷物を決まった時間内に届けなければならない、渋滞などの突発的なトラブルにも対応しなくてはいけないなどの場面もあり、軽い気持ちでハンドルを握ることはできないのが現実だろう。

しかし、ここまでトラックドライバーが体験するマイナスのことを書いたが、実際には楽しく仕事をしているドライバーも数多くいる。

いろいろな場所へ荷物を運ぶために、日本全国を巡ることができるのを始めとして、ご当地の名物を食べられる、トラックを好みのカスタムができる、ドライバー仲間との情報交換で知り合いが増えるといいったメリットもいい。また人間関係に振り回されたくないという人には、黙々と運転するトラックドライバーの仕事はうってつけだといえる。

こうしたトラックドライバーの仕事が過酷かどうかは、人それぞれといったところか。

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