「とまるくん」と「とまるぞー」 これってどんなモノ?

この名前を聞いてピンと来る人はあまり多くないかもしれない。そして実際の形を見ても、どのように使われるのかわからない可能性がある。ではこの不思議な装置の正体を明かそう。「とまるくん」と「まるぞー」。クルマやトラックを停止させるために使われる装置の名称だ。

とまるくんは、道路車線規制時に誤って作業域に進入した車両を安全に停止させる進入車両停止装置で、強制的に前輪を浮かせ、製品底部の特殊ゴムと路面との摩擦抵抗力で進入車両を下がりながら最短で停止させることができる仕組みとなっている。

車両の進入時、障害物に当たったときの衝撃を和らげるという意味ではクッションドラムなどと同じだが、クッションドラムは進入車両停止の際の衝撃が大きく、ドライバーに大きなダメージが発生する一面もあった。しかし、とまるくんの場合は移動しながら停止できるため、衝突時の衝撃が大幅に軽減され、ドライバーの安全も確保できるのだ。

ではこのとまるくんの仕組みをもう少し詳しく見てみよう。

先述のとおり、進入車両強制停止装置は、進入車両が衝突するとテコの原理で前輪を浮かせ、装置底部の特殊ゴムと路面との摩擦抵抗で停止させる。このときに車両の自重を利用し、摩擦抵抗と車両の制動力とが合わさり、強制的に最短距離で止める事を補助してくれる。その結果、車両の停止距離を縮め、被害を最小限にとどめることができるというわけだ。

ちなみにこの装置がどれだけの効果を発揮するかがわかる実験結果を紹介しよう。

これはブレーキをかけて止まったときとの比較であり、とまるくんを使った車両停止実験。とまるくんにクルマが衝突してから止まるまでの距離と、とまるくんを置かずにクルマが何かの障害物と接触してから急ブレーキを踏み止まるまでの距離を比較したものだ。

例:時速60km時の普通車の場合の車両停止距離:路面はアスファルト

【天候/曇り】

急ブレーキを踏んだ場合は、停止までに24.8mの距離が必要だったのに対して、「とまるくん」が有る場合は8.7mで済んだ。16.1mも短縮された。

【天候/雨】

路面が滑る雨の日は停止距離が長くなるため、急ブレーキを踏んだ場合は、停止までに岐必要な距離は35.4m。それと比較して、とまるくん使用時は停止までに10,0mで済、25.4mも差ができた。

このように万が一の時にも少ない距離でクルマが停止でき、さらに衝撃も緩和されることがわかるだろう。

参考までにクッションドラムと比較してみると、まずその重さに違いがある。クッションドラムの場合水袋20リットル6個と本体のおもりをセットした重量は128kgあり、移動が困難だった。しかしとまるくん、とまるぞーは、アルミおよびアルミ合金製で軽いため、ひとりで移動させることができる。さらにキャスターが付いているので移動作業も容易だというのが特徴だ。

また運搬、収納が便利なコンパクト設計のMINIとまるくんやとまるくんは折りたたみ式もある。さらにとまるぞーⅡは分解式で大きく8つのパーツに分解できるため、運搬車両への積み上げ・荷下ろしにクレーンなどが不要なうえに、組み立ても簡単にできるのがポイントだ。

最後になったが「とまるぞー」はとまるくんと機能は同じながら大型車両用となっている。

(出典:中日本ハイウェイ・メンテナンス名古屋株式会社製品情報サイト)

https://products.c-nexco-hmn.jp/products/product1/)

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