
普通に使っている名前が実は正式名称じゃなかったというのはよくある話。例えば文字を書くときに欠かせないボールペンだが、これは略語で正式名称はボールポイントペンだ。また誰でも知っているピアノの正式名称はクラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテという長い名前だったりする。略語ではなく、完全に商品名が正式名称だと思われているものなかには、ホッチキス、セロテープ、バンドエイド、ウォシュレット、ジェットスキーなどがある。これらはいずれも商品名なのだ。そしてトラックや物流業界にもこうした、商品名が正式名称だと思われているものが多くある。そこで今回はたくさんの人が勘違いしている正式名称について解説していこう。
パワーゲート
パワーゲートは極東開発工業株式会社が商標登録している呼び名で、正式名称は「テールゲートリフター」だ。テールゲートリフターには車体側板に設けられた軌道に沿ってゲートが上下動を行う垂直式と、ゲートの軌跡が上下方向に弧を描くアーム式、アーム式を元に、ゲートの板を折りたたんで走行時はリアオーバーハングに収容できるタックアンダー式がある。
ユニック

ユニックの正式名称は「搭載型トラッククレーン」。そのほかにも「積載型トラッククレーン」や「車両搭載型クレーン」と呼ばれることもある。ユニックという名前が浸透したのはクレーン車を製造するメーカー「古河ユニック」の社名にあるといわれている。古河ユニックが搭載型トラッククレーンに「ユニック」と名前を付け、商標登録をして販売していることが由来だ。
ユンボ

ユンボとは、土砂の掘削に用いられる自走式の土木機械である油圧ショベルのことだが、これもまた商品名であり正式名称ではない。正しくはバックホウ(バックホー)であり、行政用語上の油圧ショベルの正式名称は「バックホー」だ。
ユンボとは1800年代後半~1900年代前半にフランスのシカム社から発売された油圧ショベルの製品名称であり、正式に「ユンボ」と名の付く機械は、このシカム社製の油圧ショベル以外にない。
セルフローダー

セルフローダーとは、トラックの荷台が傾斜し重機、車両が載せやすい車両のことだが、これも製品名。正式には「ハイジャッキセルフ」だ。このタイプのトラックがセルフローダーと呼ばれるのは、建設機械メーカーの株式会社タダノの製品名が定着したからだ。
フックロール・アームロール

トラックの骨格部分に当たるフレームと呼ばれるシャシーに油圧式のアームを架装しており、コンテナを自力で脱着することができる車両がフックロール(アームロール)。そして、正式名称は「脱着装置付きコンテナ専用車」だ。これら架装会社の商品名で呼ばれる場合が多く、アームロールは新明和工業株式会社、フックロールは極東開発工業株式会社の商品名なのだ。他にもカーゴテック株式会社ヒアブ部門のマルチリフトやイワフジ工業株式会社のロールリフトなど呼ばれ方は多数存在する。
