本サイトではトラックにまつわる物流についての話題を取り上げる機会も多い。そして、物流がいかに我々の生活にとって重要であるかを説明してきたが、ここであらためて物流の歴史を振り返ってみようと思う。人力や動物から始まった物流の歴史を再確認することで、また違った方面から物流を観察することができるかもしれない。

「古代〜江戸時代」
その昔、モノを運ぶ主役は「自分の足」や「牛馬」だった。その中でもよく聞くのが飛脚と言う仕事だ。飛脚のシステムだが、 江戸時代、手紙や荷物を運ぶ飛脚は1人で走り続けるのではなく、約10kmごとの宿場町で次々に走者を交代するリレー方式を採用していた。そのスピードは驚異的で東京〜大阪間(約500km)を、急ぎの便ならわずか3日〜4日で届けていた。これが現代のリレー輸送の原点となっている。
また北前船(きたまえぶね)と呼ばれる船も大事な輸送手段だった。これは陸路が険しい日本では、大量輸送を船に委ねたからだ。北海道から日本海を通って大阪へ至る西廻り航路は、当時の物流の「大動脈」だったのだ。

「明治〜20世紀半ば:蒸気とレールの「第一次物流革命」
産業革命によって、物流は「生き物」の力から「機械」の力へとシフトしていく。明治時代に鉄道が開通すると、一度に運べる量が飛躍的に増え、それまで馬車で運んでいた荷物が、一気に蒸気機関車へと置き換わっていった。
その後、20世紀に入るとガソリンエンジンが進化し、鉄道が通っていない場所までで荷物を届けられるトラック輸送が開始される。
このときに物流業界ではひとつの革命が起きる。それが1956年のコンテナ登場だ。物流の歴史において、最も衝撃的な発明はハイテク機器ではなく、ただの「鉄の箱(コンテナ)」だと言われている。
その流れに中でアメリカの運送業者マクリーンが、トラックの荷台をそのまま船に載せるコンテナ船を考案したのだ。
なぜコンテナが革命的だったのかと言えば、それまで熟練の労働者が数日かけて手作業で行っていました港での荷役が、コンテナの登場でクレーンによる一瞬の積み替えが可能になったからだ。
その結果荷役コストは約40分の1にまで下がり、これが現代の「グローバル経済(海外生産の製品が安く手に入る仕組み)」を可能にしたのだった。
そして、物流は時間とともに姿を変えていくことになる。

「1980年代以降」
この時代から日本の物流はさらに進化をはじめる。その一つが宅配便の誕生だ。ヤマト運輸の「宅急便」などが始まり、企業間(BtoB)だけでなく、個人(CtoC)への配送が一般的になっていった。さらにネット通販の普及により、「1つの大きな荷物」ではなく「100個の小さな荷物」をバラバラの場所に届ける小口・多頻度配送が主流へと移っていくのだ。

こうした流れが簡単な物流業界の歴史だが、このあとは歴史的に見る物流の雑学をお届けしようとおもう。
日本の物流のルーツと言われる「飛脚」だが、前述の通りそのスピードは驚異的だった。とはいえ、 実は1人の飛脚が走るのは約10km程度。この駅伝方式があったからこそ、今の日本の「時間指定」や「翌日配送」の精神的なルーツとも言われている。

物流革命と言われているコンテナのほかにもうひとつ、物流を変えたのがパレットだ。これもまた物流の世界を根底から変えた発明品なのだ。パレットが普及する前は、荷物はすべて人間が手で積み下ろししていたが、パレットの登場により、フォークリフトで一度に大量の荷物を動かせるようになり、作業時間は10分の1以下に短縮することができた。
こうした物流にまつわる道具の発明や進化は、今もなお続いている。

