平成から令和となって早くも8年目。すっかり昭和のイメージは遠くなるばかりだが、どっこい“昭和レトロ”は幅広い世代にもてはやされている。クルマを見ればトヨタのハチロク(86)、ホンダのプレリュードやN—ONEがあり、バイクを見てもカワサキZ900RS、ホンダCB1000F、ヤマハXSR900GPなどなど、昭和の名車に由来する新型モデルは増えるばかり。新車だけではなくカスタムシーンを見ても、リバティーウォークによるレース仕様のサバンナRX—3やドレミコレクションによるかつての名車CB—Fをオマージュしたカスタムパーツが大きな話題になるなど、まさに昭和レトロ万歳! といった風潮が切れ目なく続いている。昔から言われていることだが、ファッションやブームは数十年単位での周期があるのだろう。若者には新鮮に映り、中高年には懐かしいとなり「幅広い層に注目してもらう戦略」なのだ。そんなレトロ系新車デビューの背景はさておき、昭和レトロ人気はもちろんトラックファンにとっても同じ。昭和100年となった現在でも、どっぷり昭和らしさあふれる空間を楽しんでいるトラッカーがいる。そこで本稿ではある人物の「ヤバいほどの、昭和レトロ好きぶり」を激レアアイテムとともに見ていきたい。ここでは同氏のコレクションのごく一部、マーカーや小物アイテムを紹介しよう。




昭和期トラックのカスタムの王道といえばなんといってもまずは「マーカーランプ」だろう。車幅灯としての機能だけでなく夜間での煌びやかな見た目はドライバーだけでなく周囲の人物たちにも独特の魅力を放っていた。もちろん現在でもマーカー類はさまざまなタイプや種類があるが、ここに掲載した写真はどれも正真正銘、昭和時代の激レアアイテムだ。デザインや素材の組み合わせなど、いかにも職人たちが手作業で作っているという出来栄え。レンズの凝った意匠やユニークなデザインのものまで、懐かしさたっぷりだ。

最近、喫煙率は下がるばかりで、新車には灰皿やシガーソケットが装備されない時代だ(一部車種にはオプション設定はあるようだが)。昭和期のトラックはもちろんいずれも標準装備。特にシガーソケットは様々な用途の電源としても重宝していた。ここに紹介するソケットは照明付きの「行灯(アンドン)型」の商品。昭和らしさあふれる浮世絵イラストが時代感を醸し出している。


最後は少し変わった方向指示器。正式には「右・左折巻き込み防止補助 方向指示器」という名のアイテム。ボディサイド左右につけるもので警報器もついている。昭和期に販売されていたもので「右折」&「左折」の光るフォント(文字)は、なんとも昭和らしさたっぷりだ。

この商品ポスターは、1970年代以降にあるトラック部品会社が作成してもので、現存していることが奇跡的な超お宝アイテム。メイン画像には映画『トラック野郎』主役車の一番星号が掲げられている。その飾りを見本にするかのようにアンドンやホーンほか、多様なカスタムパーツが掲載されている。ひとつ一つがなんとも懐かしいデザインだ。

今回、多数の激レアアイテムを撮影させてくれたのはカスタムトラックの大ファンである千葉県のOさん。同氏のすごさはトラックパーツの収集だけにとどまらない(画像を見てもらえばわかるだろうが、トラックショップさながらだが、あくまでも個人的なガレージ)。サムネに掲載した冒頭の画像、なんと自宅だという。その敷地に「昭和期の町(集落?)」をモチーフに、1/1スケールのジオラマを作ってしまった。なんとも羨ましくも熱狂的な昭和レトロ好きの人物なのだ。
出典:雑誌「華麗なる小型車グラフィティ」(交通タイムス社刊)より引用
