韓国・ソウルの路線バスはここまで進化! EV化と完全キャッシュレス、その運転は今もワイルド?

14年ぶりに訪れた韓国・ソウルで路線バスに乗車。EV車両やバス専用レーン、完全キャッシュレス化など交通インフラは大きく進化していた。一方、急減速や頻繁な車線変更など、ソウルらしいワイルドな運転は今も健在だった。

久々に韓国の中心地をぶらぶらしてみた。前回の訪韓から14年が経っているので、彼の地の交通事情がどう変化(進化)したのかチェックしてみたい。訪れたのは韓国の首都ソウル。ソウル駅そばのホテルに宿泊し、数日間を過ごしてみた。

 以前のソウル中心街の道路・交通状況といえば、とにかく混沌したものだった。大型トラックや路線バス、タクシーのほか個人車やバイクなどが広い道路を縦横無尽に走っていた。かつて訪韓した際、路線バスもタクシーもなかなか荒っぽい疾走ぶりだったことを思い出す。ちなみに韓国のタクシーは一般的なタクシーのほか、料金がやや高めのプレミアムタクシー(ハイヤーのようなものか)もある。

 そもそも韓国は日本とは逆の右側通行だが、ソウルの主要道路は日本よりも圧倒的に広い。片側4車線あるのが基本だ。またソウルは、地下鉄こそ環状線のほかに放射状に伸びる路線がそれなりにあるものの、地上を走るいわゆる在来線がほとんど整備されていない。歴史的に「休戦状態」が続いているからだろうか。そんな関係もあってか、在来線の少なさを補うためもあってか、市内の路線バスの経路や本数は本当に多く、とても便利だ。

 韓国到着の翌朝、まずは路線バスに乗ってみた。ホテルの前の道路は、ソウル駅前から観光地で有名な景福宮へと続く主要道路。片側4車線道路だ。バス停は上下線のセンターに設置されている。日本でいえば路面電車のステーションのように島状になっている箇所が多かった。

 上下線のセンターに設置された路線バスのバス停。路線バス専用の車線がしっかり用意されていて混乱なく乗り込むことが可能だ。バス専用車線の右側の反対車線には「EV優先の車線」が用意されている(ブルーの車線帯)。

 目的地行きのバスが到着し、外観をチェックするとEV車両だった。ソウル市内を走る路線バスをみている限り、全体の2割くらいがEVだった。日本よりもEV普及はかなり進んでいる印象だ。ちなみにタクシーを含む乗用車でもEV比率はかなり高そう。2〜3割ありそう。韓国の自動車メーカーは大きく3グループあり、大手ブランドである現代(ヒョンデ)と起亜(キア)はグルーバル展開しているEVモデルが多数ある。またテスラほかBMWやBYDなどインポートブランドのEV導入も進んでいるようだった。

交通系カード持たざれば人にあらず!?

 バスに乗る際、交通系のプリペイドカードが必須だ。日本でも同じ光景だが大きく違うのは「現金は使えない」ということ。あらかじめプリペードカードを用意しそれなりの額をチャージしておかないと乗車できない。完全にカードありき、と割り切ったいるのだ。日本はまだまだ「キャッシュレス社会」後進国だが、彼の国ではかなり普及している。交通機関もカフェも屋台でもすべてカードだけで事足りてしまう。もはやスマホとカードがないと日常生活できないレベルだ。

 韓国の公共的な交通期間の料金は基本的に日本よりも安めだ。今回乗った路線バスの料金は、大人が170円、20歳以下が120円、子どもが90円だった。タクシーや地下鉄も日本より安い印象。

まだまだワイルドなバスドライバー

 14年ぶりの韓国ソウルの路線バスは大きな進化を遂げていた。EV車両の促進、バス専用車線や安全なバスステーションの設置。もちろんまだまだ主要道路でのことだが確実に整備されているイメージをもつことができた。では肝心の運転ぶりについてはどうだったのか。

 バスステーションからの発進時こそマイルドになったようだが、そこから先はあまりかつてとの差はないようだった、笑。急激な減速や頻繁な車線変更という伝統は大きく変わっていない。もし乗車後に席に座らず立ったままなら、両手で握り棒やつり革につかまることが必須。片手で姿勢を安定することはかなり難しい。ただし贔屓目にみれば、中心地は相変わらず渋滞は多いし、バスステーションが上下線にあるもののすべてではなく路肩側にあるところも多い。それゆえ場所によっては頻繁に3回も車線変更せねばならないことも関係しているかもしれない。今も昔もソウルの路線バス運転手は、やはりそれなり以上の気概と技量が必要な職業のようだった。

現在のソウル駅のとなりにある「旧ソウル駅舎」。日本の東京駅とも浅からぬ縁がある日本統治時代の建物だ。その歴史的な背景から何度も取り壊しが議論しれているがいまのところ、文化複合施設としてその威容を保っている。

注)路線バス運賃は、1円=0.1ウオンで計算(2026年6月24日)

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