フォークリフトにも「車検」のような検査がある! 特定自主検査・月次点検・始業前点検の違いとは

フォークリフトは毎日使えるからこそ点検が重要。年1回以内の特定自主検査、月1回以内の定期自主検査、作業開始前の点検が法令で定められ、2026年から特定自主検査の基準も明確化された。

年1回の「特定自主検査」は資格者が行う

フォークリフトには乗用車の車検とは別に、労働安全衛生法に基づく「特定自主検査」がある。事業者は1年を超えない期間ごとに1回、原動機、動力伝達装置、走行装置、操縦装置、ブレーキ、フォークやマスト、油圧装置、電気系統などを検査しなければならない。

この年次検査は特定自主検査と位置付けられ、一定の資格を持つ事業場内の検査者、または登録検査業者などが実施する。検査後は実施年月が分かる検査標章を車体の見やすい場所へ貼る。公道を走る登録車両では道路運送車両法上の点検と関係する部分もあるが、労働安全衛生上の検査制度とは目的が異なる。

月1回と毎日の点検も別に必要

年に1回しっかり検査すれば、それ以外は何もしなくてよいわけではない。フォークリフトは1か月を超えない期間ごとに1回、ブレーキやクラッチ、操縦装置、荷役装置、油圧装置、ヘッドガード、バックレストなどの定期自主検査を行う必要がある。

さらに作業を始める前には、制動・操縦装置、荷役・油圧装置、車輪、前照灯や警報装置などを点検する。つまり「年次」「月次」「始業前」の三層で異常を見つける仕組みだ。年次・月次の検査記録は3年間保存する必要があり、異常が見つかれば直ちに補修など必要な措置を取らなければならない。

2026年から検査方法・判定基準がより明確に

2026年1月からは、フォークリフトの特定自主検査について厚生労働大臣が定める新たな「特定自主検査基準」が適用された。従来は定期自主検査指針に基づく運用だったが、不適切な検査事例などを踏まえ、検査方法と判定基準を法令上の基準として明確化したものだ。

フォークリフトは速度が低くても、車体自体が重く、荷物を高く持ち上げるため事故時の被害が大きい。公道を走らない構内専用車でも、点検義務がなくなるわけではない。「車検がないから点検も自由」ではなく、働く機械として独自の厳格な検査制度があるのである。

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