DPFの自動再生中は、やむを得ずエンジンを切れる車種もある。ただし中断を繰り返すと煤が蓄積しやすい。手動再生を始めた場合は、基本的に終了するまでエンジンを止めないことが重要だ。
自動再生なら途中で切れる場合もある

ディーゼルトラックを走らせていると、メーターに「DPF再生中」などと表示されることがある。目的地に着いても再生が続いていると、「このままエンジンを切っていいのか」と迷うこともあるだろう。
結論からいえば、自動再生中であれば、やむを得ずエンジンを停止できる車種もある。いすゞでは、DPDの自動再生中にエンジンを切ること自体を禁止しておらず、中断した場合は次回のエンジン始動後に再び自動再生するとしている。そのため、一度途中でエンジンを切っただけで、すぐにDPFが故障すると考える必要はない。
ただし、中断を何度も繰り返すのは避けたい。再生が完了しない状態が続けば、捕集した煤を十分に燃焼できず、フィルター内部の煤が増えていく。いすゞでも、中断を繰り返した場合には煤の蓄積量が増え、手動再生を促す表示が出る可能性があるとしている。
なお、一般的にDPFと呼ばれる装置は、いすゞでは「DPD」、日野では「DPR」などメーカーによって名称が異なる。いずれも排気ガスに含まれるPM(粒子状物質・煤)を捕集し、燃焼させて除去する排出ガス後処理装置だ。
手動再生は終了まで止めない

走行条件などによって自動再生だけでは煤を十分に処理できない場合、車両から手動再生を求められることがある。メーターに手動再生を促す表示が出たら、安全な場所に停車し、車両の取扱説明書に従って再生を行う。
手動再生を始めた場合は、自動再生とは考え方が違う。基本的には再生が終了するまでエンジンを止めない。日野もDPRの手動再生について、再生が終了するまでエンジンを停止せず待つよう案内している。
再生にかかる時間は車種や状態によって異なる。いすゞでは通常15~20分程度、一部車種では約30分かかる場合がある。途中でエンジンを停止すると再生も中断されるため、急ぐ必要がなければ最後まで完了させたい。
再生要求が続く場合は点検する
手動再生の中断を頻繁に繰り返すと、煤詰まりや再生頻度の増加だけでなく、エンジンやEGR関連部品、DPF・DPRなどに悪影響を及ぼす可能性がある。
また、「手動再生を求める表示が頻繁に出る」「再生してもすぐに再び要求される」「手動再生が完了しない」といった状態が続く場合は注意が必要だ。煤が過剰に蓄積すると、フィルターを保護するため、ドライバー自身では再生できない制御になる場合もある。
こうした状態では無理に再生や走行を続けず、販売店や整備工場で点検を受けたい。DPF再生中にエンジンを切れるかどうかは、自動再生か手動再生かで判断が変わる。自動再生はやむを得ず中断できる場合もあるが、頻繁な中断は避け、手動再生はできるだけ一度で完了させることが大切だ。
