DPFの手動再生は15~20分程度がひとつの目安だが、車種や年式、外気温などによって30分前後かかることもある。時間だけで判断せず、再生中の表示が消えて終了したことを確認してから走行を再開したい。
手動再生は15~20分がひとつの目安

トラックのメーターにDPFの手動再生を促す表示が出ると、「仕事を止めて何分待てばいいのか」が気になるところだ。一般的な目安として考えたいのが15~20分程度。ただし、すべてのトラックが同じ時間で終了するわけではない。
DPFは、ディーゼルエンジンの排気ガスに含まれるPM(粒子状物質)をフィルターで捕集し、たまった煤を高温で燃焼させて除去する装置だ。通常は走行中などに自動で再生するが、走行条件によって自動再生が完了しなかった場合には、ドライバーに手動再生を求めることがある。
メーカーによって名称も異なり、いすゞでは「DPD」、日野では「DPR」などと呼ばれている。いすゞでは通常の手動再生時間を15~20分程度としている一方、2017年式以降のフォワードやギガでは、DPDフィルター容量が大きいため約30分かかる場合があるとしている。つまり、「20分を超えたら異常」とは限らない。
再生終了は時間ではなく表示で確認する

手動再生を開始するとエンジン回転数が自動的に上昇し、排気温度を高めてDPF内部にたまった煤を燃焼させる。ここで重要なのは、時計だけを見て「20分たったから終わり」と判断しないことだ。
車種によって表示方法は異なるが、手動再生中を示す表示灯やメーター表示が消えることで終了を確認するタイプが多い。いすゞもDPD手動再生中の表示が消えた時点を終了としており、日野もDPR再生中の表示などが消灯するまでエンジンを止めないよう案内している。
また、再生中は排気系が高温になる。枯れ草や紙、木材など燃えやすい物がある場所は避け、安全な場所に停車したうえで、パーキングブレーキを確実に作動させるなど、車両の取扱説明書に記載された手順に従う必要がある。
30分以上かかるときは何を見る?

手動再生にかかる時間は、煤の堆積量だけでなく、外気温やエンジン温度、車種、年式、使用状況などによって変わる。特に冬場などエンジンが冷えている状態では、再生に必要な温度まで上げるのに時間がかかり、通常より再生時間が長くなることがある。
そのため、30分程度かかっても必ずしも故障とは限らない。重要なのは、普段との違いを見ることだ。以前より明らかに時間がかかる、手動再生をしても表示が消えない、再生要求が以前より頻繁になったといった場合は、整備工場での点検を検討したい。
また、チェックエンジンランプなど別の警告灯が点灯した場合は、手動再生時間とは切り分けて考える必要がある。車両の表示や取扱説明書に従い、必要に応じて整備工場で点検を受けたい。
DPFには煤だけでなく、燃焼しても除去できない灰分も徐々に蓄積する。車両の使用条件や整備状態によって再生状況も変わるため、普段と違う状態が続く場合は、無理に使用を続けず点検を受けるのが基本だ。
